くしゃみの仕方


花粉症の季節がやってきましたが、皆さんはいかがでしょう?
今回はくしゃみの仕方です。
くしゃみをした時の喉頭周辺を至近距離からビデオ撮影して筋肉の動きを解析すると、外喉頭筋 (特に肩甲舌骨筋と顎二腹筋) が異様に力むことが分かりました。
さらに、くしゃみをする前と数回した後の筋硬度を計ると、約1.5倍以上の硬度を増すことも判明しました。
このことから、過緊張発声障害や痙攣性発声障害による元来筋肉を硬くする傾向にある人は、くしゃみによって症状増悪の恐れがあります。
実際に、調子良かった方が、風邪や花粉症のアレルギーでくしゃみを連発してから調子を崩した方が大勢います。
音声障害でなくとも、くしゃみの後は声が出難くなったり声が悪くなったりしますので、くしゃみは要注意でしょう。
しかし、くしゃみは上気道の異物などを呼気を利用して体外に吐き出すための反射の一種で自然現象です。
簡単には止められません。
そこで、正しいくしゃみの仕方です。
止められなくとも、「あぁ、もうすぐくしゃみが出るっ!」 という前段階を感じることは誰にでもできるはずです。
そのとき、「さあ、今からくしゃみをしますよ・・・」 と喉の筋肉達に合図を送り、優しく柔らかくくしゃみをしてください。
決して無闇矢鱈に力一杯 「ハックショオーン」 などと大きくしないでください。
また、無自覚に大量の気流が声門を通過すると、声帯やその周辺粘膜を傷めることも多々あります。
可能な限り優しい流れを作って、喉頭各筋に負荷がかからないようにしましょう。
くしゃみを軽んじると大変なことになりますよ。
くしゃみの仕方_e0146240_4145064.jpg









ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)






~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-03-03 04:15