2008年 11月 12日
弱緊張性発声
弱緊張性発声
「ある耳鼻咽喉科で過緊張性発声障害と言われました。しかし、他の病院に行ったら『それは違う』と言われました。どちらが正しいのでしょう? 教えてください・・・」とおっしゃる患者様が多数来院してきます。
私は医師ではないため、病名を決定することはできません。
過緊張性発声は、どのくらい緊張したら病気で、どのくらいなら大丈夫なのか?
どんな声なら過緊張で、どの声なら過緊張でないのか?
どの筋肉が緊張していたら異常なのか?
硬さの指標は?
その頻度や原因は?
実は、決まった検査数値や詳しい病態は分かっていないのです。(当サロンでは、各種検査によって分類し、症状に応じた施術を行っています)
これは「風邪」に似ています。
風邪をひいたとき、どこまでが風邪かどうかは、診た医師によって異なることでしょう。
症状の程度によって随分ちがいますよね。
それほど曖昧なのです。
高音(特に裏声)が出難かったり、何となく声が詰まったりして、日常生活に困った人が病院にかかります。
しかし、音声専門医でないと「あぁ、声帯には悪い病気はないから心配いりません」と一蹴されるケースが多いのです。
確かに急を要する酷い病気ではないため、放置しても問題ないといえばそれまでです。
でも、ご本人は悩んでいます。
初めての人に会うとき喉周辺が緊張したり、電話で話すのが辛かったり、やかましい場所で発声するのが少し苦手な人から、毎日常に詰まって苦しんでいる人まで様々です。(痙攣性発声障害や音声振戦症は除く)
当サロンでは、医師から全く正常だと言い放たれた超軽症の緊張性発声の方を、本当に多く診ています。
そう、病気ではない「弱緊張性発声」が存在します。
これらは、All or nothingでは、一つにくくられないのです。
弱緊張性発声は、喉頭の筋肉を癖のように硬くして声を出します。
そう、まさに癖のようなのです。
その部分を的確に探し出し、柔和にして、良い癖として覚えてしまえば、弱緊張性発声は即快癒します。
主な筋肉として、胸骨舌骨筋・胸骨甲状筋・甲状舌骨筋・肩甲舌骨筋・咽頭収縮筋・茎突舌骨筋のいずれか、もしくは、それらの複合です。
弱緊張性発声の改善には、当サロンの専用のリハビリ機器と独自の施術を要します。
思い通りの声、自由な声、高い声、響く声・・・
あぁ、《声》ってやっぱり素晴らしい・・・
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
追記:過緊張性発声・低緊張性発声・弱緊張性発声は、精神的ストレス・疲労・睡眠不足・風邪・環境・体調・暴飲暴食・天気・声の乱用・合わないボイトレなどによって、日々筋肉状態が変化します。
~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice
| 2008-11-12 00:25