2008年 05月 24日
声帯萎縮
最近…、この病状が増えています!
あなたは大丈夫でしょうか?
声帯は筋肉と粘膜で構成されます。
ある要因が重なり合ったとき声帯萎縮が始まることが分かってきました。
優秀な耳鼻咽喉科で喉頭ファイバーの検査をすると、声帯の辺縁部が波打っていたり弓形(ゆみなり)現象を起こしていたりすると、声帯萎縮の病名を告知されます。
声帯萎縮を簡単に例えるなら、正常な声帯が生肉ならば、声帯萎縮はビーフジャーキーのような干し肉のようなものでしょう。
声帯の厚みが減って細くなるのです。
声帯のエッジがきちんと合わないため、その個所から息が漏れて嗄声になります。
つまり、声がかすれるのです!
声帯萎縮の始まり…
正常な声帯
多くは50歳以上に起こりますが、私の知る最年少は38歳でした。
誰にでも起こり得る病気なのです。
また、驚くべき点は、男女で声の様子が異なることです。(声帯萎縮は主に男性の疾患だそうです:一色信彦先生談)
声帯は筋肉です。
痩せ衰えれば、声帯は細くなり質量が減ります。
その状態で発声すると、やや乾いた声質で、ピッチは高めになり、平たい声になります。
声帯萎縮の男性は、年齢を重ねるほど高音になります。
「おじいちゃんは、昔は惚れ惚れする素敵な低音だったのに、今は甲高い声になってしまったねぇ」と言われている方があなたの周りにもいるでしょう。
しかし、女性は若干異なります。
女性ホルモンの関係で、声帯は痩せながらむくみます。(浮腫)
つまり、声帯がダボダボしながら間隙が開くため、声が低く揺れたり割れたりします。
おじさんのような低い声(だみ声)のご婦人に出会ったことが多々あると思います。
これら原因のいくつかに、素質、声使用頻度、ホルモン関係、血流、反回神経の麻痺や圧迫などが挙げられます。
このような方々の喉頭を非常に多く触診してきました。
すると、ある特徴を見出したのです。
①甲状軟骨舌骨間が狭い
②喉頭周辺筋が硬い(過緊張性発声)
ほぼもれなく存在します。
甲状軟骨舌骨間が狭いと、外頚動脈から分枝した上喉頭動脈の血流量が減少し、声帯や内喉頭への酸素と栄養の供給が減少します。
マラソンに例えると、競技の2~3日前から絶食をして栄養摂取を拒絶し、酸素を少なくするよう口を押さえながら走っているようなものです。
これでは、すぐにバテテしまいます。
また、喉頭周辺筋がTight&Tonusの場合、筋拘縮によって筋内部が圧縮され当該血流が阻害されます。
もちろん硬直した筋肉の内部毛細血管も圧迫を受け、その筋肉も動きが悪くなり、やはり発声力低下に拍車をかけます。
つまり、①も②も、血液による酸素と栄養が行き渡らないことが原因で、筋肉が痩せ細っていくことにほかなりません。
声帯萎縮による嗄声がひどくなると、声帯コラーゲン注射、自家脂肪声帯注入手術、甲状軟骨形成術Ⅰ型などの手術を受けなければ日常生活が困難になることもあります。
賢明なあなたなら改善方法は分かるはずですよね。
まず、優秀な音声専門医に必ず診てもらいましょう。
そして、軽度の病状ならば、回復はもちろん悪化させないためにも、喉頭の血流を改善しなければいけません!
その一つに會田ボイス整骨院の施術があります。
喉頭循環機能の点に着目して、物療(喉頭牽引と特殊超音波照射が効果的)と喉頭クリニカルマッサージで、血流を改善していきます。
軽度の片側性であれば、反対側の代償性可動を促進しながら、萎縮した声帯に血液を送り込んで、かすれ声や張り付いた感覚を取り除いて声を良くします。
また、重度の声帯萎縮でも弛まぬ施術によって正常に戻った症例があります。
諦めずに頑張りましょう。
あなたの声は、あなたのものです。
もう一度、素敵な声を獲得してください!
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice
| 2008-05-24 00:31