2008年 03月 14日
言葉をかまない方法
Make your flowing eloquence better.
これまで言葉をかんでしまうのは、舌の動きと共に、口の筋肉も大きく影響していることが伝えられてきました。
確かに、口唇を作用させるのは口腔周辺筋です。
当院の調査ならびに検査の結果、その開口効率を高める重要な要素の一つとして舌骨上筋群≪写真1≫の関与が分かってきました。
口を閉じる筋肉は咬筋≪写真2≫・内側翼突筋・側頭筋が働き、口を開く筋肉は外側翼突筋・補助として重力・顎二腹筋・顎舌骨筋があります。
外側翼突筋は小さな筋肉です。≪写真3≫
動物は開口する力よりも咬む力の方が強いのです。
そう、ここで、舌骨上筋群がTightな状態では開口がスムースにいきません。
また舌の構造も知っておくと良いでしょう。
よく舌の付け根を「舌根」と表現をしますが、滑舌に関与する舌の付け根は下顎オトガイ舌骨棘から始まってグルリと回って舌先となります。≪写真4≫
やはり舌骨上筋群も大きく関係します。
ここでこれらの簡単な改善運動をお伝えします。
①咬筋をほぐす(3分程度)人差し指と中指で円を描くように優しく顎関節前方から頬にかけてマッサージします。この周辺を十分に弛緩させることにより開口を楽にします。≪写真5≫
②舌骨後端を母指と示指で前下方に引き出す、または、下顎下の皮膚を下前へ引っ張る(ゆっくり10回)
③引っ張ったまま会話や歌唱をする(3分程)②と③は、舌骨そのものや正中の皮膚を緩くつまんで舌骨を斜め下に引き下げます。これによって喉頭蓋を起こし気流の流れが確保され、かつ、舌奥が下がって口腔内の共鳴腔が拡大し舌の動きが滑らかになります。≪写真6≫
これらの運動は、声に響きのない方や大きく音色の豊かな声で歌いたい人にも最適です。(痛みのでないよう適切な力加減で行ってください。下の写真は順に写真1から6となっています。なお、下顎下の皮膚を引っ張り下げるトレーニングは、「発声のメカニズム」(音楽之友社)著者:後野仁彦先生も推奨しております!)
写真1
写真2
写真3
写真4
写真5
写真6
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2008-03-14 21:52