痙攣性発声障害の皆さまへ


痙攣性発声障害(SD)を含む音声疾患に関しては、20年近く前から、当時、音声医療のパイオニアであった故一色信彦先生(京都大学名誉教授)の一色クリニック京都ボイスサージセンター(閉院)で、長年、外喉頭外来を担当していました。


わたしが施術したSDの皆さまは、正確に数えておりませんが、日本全国から、これまでに数百名に上ると思われます。


ただし、「ボイスケアの施術のみで、SDそのものが完治することはない」と考えています。


音声疾患に対するボイスケアの役割は、発声困難に伴う発声関与筋の緊張や拘縮を改善し、発声を楽にすることで、声の病気の回復を助けるだけのものとなります。


もしくは、経年罹患により、固まってしまった発声関与筋に対し、再度、動く感覚を取り戻す訓練を行うことで、声の病気の回復を助けるだけのものとなります。


よって、ボイスケアの施術で最も大切な事実は「それら該当筋を探り出す触知能力の卓越さ」に尽きると考えます。


硬い筋肉や動きの悪い部分、左右差や破格(個体差)などを、正確にわからなければ功を奏しません。


声は、声帯筋を含め、喉まわりの筋肉によって生成される、スポーツのようなものです。


その発声関与筋の運動性を高めることで、病気の改善に貢献できればと、いつも願っております。


これまで、12回の施術で克服したひともいれば、一旦は改善したものの再び戻ってしまったひともいれば、何を試しても結局良くならないひとも大勢いらっしゃいました。


加えて、ボトックス注射や甲状軟骨形成術Ⅱ型(手術)後に、ボイスケアの施術をするものの、一向に良くならない方も多く知っております。


また、SD外転型の改善例は何度も目にしましたが、SD内転型やSD複合型では改善困難のケースが多いと感じております。


やはり月並みな回答になってしまいますが、発声関与筋は、ヒトの筋肉の中でも微細かつ複雑ゆえ、お役に立てるかどうかは、ボイスケアを受けてみなければわからないと言えます。


喉ニュース(ブログ形式の音声情報)に、160件程度のSD関連記事を掲載しております。


20245月現在、計3400以上の記事が存在するため、ブログ内検索欄に「痙攣性発声障害」と記してお探しくださいませ。


既に古く、若干間違った内容も含まれますが、一度、ご覧くださればSDの本質や全体像がつかめると存じます。


そして、もし、お越しになられたら、わたしの持てる知識と技術を全力で注ぎ、対応させていただきます。


ただし、改善のお約束はできませんが・・・


最後に、痙攣性発声障害で苦しんでいらっしゃる皆さまの声の康寧を心よりお祈り申し上げます。





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追伸:声の出し難さはもちろん、誰にも理解してもらえない苦しみは、筆舌に尽くし難い辛さです。「音声疾患の皆さまの気持ちが、なぜわかるのか?」それは、わたし自身、小学生のとき、過緊張性発声障害で苦しんできたからです。家族にもわかってもらえなかった・・・。これも喉ニュースに詳述しております。




ボイスケアサロン

會田茂樹(あいだしげき)





by aida-voice | 2024-05-20 09:07