甲状腺の手術を受けた後に声が出し辛い方へ


これまで、甲状腺の手術後の声の出し辛さは、反回神経の切断による確定的な筋運動の阻害を除き、縫合などによる癒着が原因とされてきました。


多くの術後の様子を観察した結果、癒着はもちろんですが、それに伴う発声関与筋のアンバランスや拘縮も要因だとわかってきました。


実際、癒着部位ではなく、アンバランスや拘縮の部位を探り出し、ボイスケアアプローチでストレッチを行い、その後、発声運動の向上を目指す筋トレを行った結果、ある程度の改善がみられました。


ただし、喉頭状態が判別できないケースも多々あり、その場合の改善は不可となります。




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追記1:喉頭手術後に、前と同じような発声ができるようになる率は、30%以下ではないかと感じています。よって、使える発声関与筋で、新しい発声に慣れるしかないのでしょうね・・・




追記2:過去に、甲状腺専門の伊藤病院でボイスケアの講義をさせていただきました。このような低次元な意見にも耳を傾けてくださる伊藤公一先生は、真に素晴らしい医師だと存じます。




ボイスケアサロン

會田茂樹(あいだしげき)





by aida-voice | 2024-04-30 00:06