甲状喉頭蓋筋の妙


あなたは甲状喉頭蓋筋を知っていますか?


きっと、ほとんどの医学者も気にしないほど小さく目立たない筋肉。


起始は、甲状軟骨板内側面下半と輪状甲状靭帯。


停止は、喉頭蓋の外縁と披裂喉頭蓋ヒダ。


機能は、喉頭蓋の引き下げ・咽頭口の括約筋として働く。


神経は、反回神経。☜ここ重要!


動脈は、上甲状腺動脈よりの上喉頭動脈と下甲状腺動脈よりの下喉頭動脈。


いろいろ調べ、いろいろ実験していくと、この甲状喉頭蓋筋が「声の質」にとって重要な存在であることに気づきます。


外皮から触れることが難しいため、多くのボイスセラピストも見落としています。


喉頭蓋は硬物質ゆえ、これが梨状陥凹と咽頭共鳴腔の空間構成率を変化させるのは無理ですが、軟物質である甲状喉頭蓋筋は、梨状陥凹と咽頭共鳴腔の空間構成率を変化させることができます。


ただし、この甲状喉頭蓋筋を動かす感覚は皆無ゆえ、相応の努力が必要になります。


そして、甲状喉頭蓋筋が動くには、絶対的な条件が必要です。


それは…


LDPではないこと。


喉頭深奥ポジションの状態では、甲状喉頭蓋筋に圧がかかり、運動性が損なわれてしまいます。


この結果、声の質を高めることが難しくなるでしょう。


やはり、声や歌の音質に、LPDは大敵である事実は否めません。






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追記1:喉頭周辺筋が相当に柔らかいひとの甲状軟骨をスライド&反転させて、内部を触知すると「あぁ、これが甲状喉頭蓋筋だ!」と感じ得る瞬間があります。




追記2:出典は、いつもながら「図説・筋の機能解剖(ジョンH.ウォーフィル著)」医学書院です。長い間、本当にお世話になっている本です。読み込む回数が半端ない。本への書き込みが膨大。そのため、すぐにボロボロになってしまいます。ちなみに、今の書籍は5冊目です…





ボイスケアサロン

會田茂樹(あいだしげき)






by aida-voice | 2024-04-03 06:21