2024年 03月 11日
質問と回答
連続でご質問をいただきました。
いつもありがとうございます!
質問1〔SR様〕
あいだ先生みたいに輪状甲状筋の発達具合を見ただけでわかるようになったり正確な場所を触診できるように僕もなりたいです。
今まであいだ先生がやってきたトレーニングを細かく教えて欲しいです。時間はかかる物だと承知しています
回答1〔會田茂樹〕
ボイスケア(発声関与筋の触知)には、次の7項目が『すべて』必要だと考えております。
①最初に、医師、言語聴覚士、柔道整復師、鍼灸師など医療系の国家資格を取得する
②音声専門の耳鼻咽喉科で数年間勤務する
③日本音声言語医学会で研究発表する
➃海外の摘出喉頭解剖セミナーに参加する
⑤指先のトレーニング(砂粒を大きさ順に並べ替えたり、豆腐を指先だけで移動させたり等)を、毎日毎日、実践する
⑥10000人以上の喉頭に触れて指先の触知能力を鍛える
⑦良い音や音楽を聴きまくる(HiFiオーディオやコンサートなど)
わたしはこのように鍛錬してまいりました。
SRさんがおっしゃる通り、やはり時間がかかりました。
軟部組織を研究して三十三年、外喉頭だけに特化して二十五年・・・
それでもまだまだ、道半ばだと自覚しており、これからも精進します。
以上、ご報告申し上げます。
質問2〔RS様〕
あいだ先生
お疲れ様です
この前の質問に似た内容になるのですが
あいだ先生みたいに触診や見た目だけで筋服の膨らみ具合や正確な場所が僕もわかるようになりたくて、第二のあいだ先生になりたいのですが、そのような募集はどうすればできますか?
回答2〔會田茂樹〕
これまで教え子や弟子が数名いましたが、全員、途中でリタイアしました。
やはり、曖昧な発声関与筋が相手ゆえ、また、最低十年くらいは無報酬で鍛錬を続ける覚悟など、相当に大変です。
なお、現在は弟子の募集はしておりません。
ときどき「給料はいらないから雇って欲しい・教えて欲しい」と懇願されますが、キッパリお断りしております。
それは、わたし自身が、まだまだ未熟であり、研鑽の途中だからです。
何やら参考にならなくてスミマセン・・・
追伸:前回の回答でお伝えしたように、最初に医療系国家資格が必須となります。なぜかと言いますと、喉頭周辺の触知にはリスクがあるからです。発声関与筋は脆弱なため過度の負荷による筋断裂、迷走神経反射による失神、甲状腺クリーゼによる高熱を伴う意識不明などなど。実際、20年以上前、施術中に意識を失ったり、筋損傷による疼痛を伴ったりと、ごく少数例ですが、遭遇した経験があります。ただ、それ以降は、そのような事例は一切ありませんので、ご安心ください。健康被害の恐れがあるため、医療系国家資格が必須だと考えます。また、そのようなリスクに対応する保険に加入するにも、国家資格が必須となります。
ボイスケアサロンⓇ
會田茂樹(あいだしげき)