喉が詰まる… 私の症例《再投稿Vol.3.2》


私が小学2年生、暑い夏がやってきたプールの授業のこと。


担任の先生は、白い消毒槽に胸までつかるよう声を張り上げました。


その後、2メートル位の高さで水道管がむき出しになっているような管に、ところどころ穴があり、そこから水が流れ落ちるシャワーを浴びます。


広さは八畳ほどあったでしょうか。


担任の先生は、そのシャワーにクラス全員を押し込み、1分数えるよう命じます。


「いち、にぃ、さん・・・」


そのとき、シャワーの水が口に入り、さらに、顔の前の空気が薄く感じてきたのです。


ついに、呼吸が出来なくなりました。


「うぅ、息ができない」


息を吸っても空気が入らず、喉がギュッと詰まるのです。


狭い場所に40人以上も押し込まれ、60秒息ができないので、死ぬかと思いました。〔50年以上前の一クラスの生徒数は多かった!〕


もちろん、これは感覚の問題です。


呼吸は可能です。


ほとんどのひとは「キャー、冷たい」と騒ぎながらも、楽しくはしゃいでいます。


しかし、私は苦手でした。


その後も、同じことが続きました。


私にとって、このシャワーは修行僧の荒行のような地獄シャワーでした。


そのためか、学校のプールは嫌いでした。〔レジャープールは大好きでした〕


この経験後、喉が詰まる感じが、頻繁に発症することとなったのです。


小中高と、私はスポーツに明け暮れると同時に、生徒会にもおおいに関わっていました。


常に、学級委員や生徒会長を担っていました。


そこで、最も重要な役目が、クラスや全校集会で、大勢の前でしゃべることです


たくさんの人前でしゃべるのは大好きでしたが、一つ気になる点があったのでした。


それは、ときどき喉がギュッと詰まること。


各種クレーム対応の報告や、生徒と先生との軋轢があるときは、ひどくなります。


言葉の初音や、最後の語句が詰まって、うまく出てきません。


それに伴い、言葉を噛みやすくなります。


そう、滑舌が悪かったのです。


当時、副鼻腔炎をあいまって、声は良くありませんでした。


このごろ、学生時代の友人に会うと必ず驚かれることがあります。


「會田の声って、こんなに良かったか?」


現在、初めて出会う人からは、当たり前のように「良い声」と評価されます。〔外喉頭筋の柔軟性獲得と同時に歌もうまくなりましたよ!〕


自分の喉状態が、柔軟性の不足(発声関与筋の筋硬化と喉頭の深奥化)で過緊張ぎみの発声であったことは、外喉頭の研究を始めてから判明しました。


当初は、詳しい学術がなかったので、研究は誠に壮絶なものでした。


自分の喉を実験対象にして紆余曲折の年月の後、ついに改善。


今では、ひとかどの柔軟性と発声能力があると自負します。


ただ、舌骨の傾斜角度がやや大きく、甲状軟骨舌骨間が狭くなりやすいため、疲労に弱く、使いすぎたときには舌骨が舌を押し上げ、言葉を噛みやすくなります。〔左甲状腺に腫瘍があり、その圧迫も要因となっている〕


研究と施術がここまでたどり着き、当時の様子を思い出すと、自分の喉が硬く深い位置(LDP)であったことを認識しています。


病気でなくとも、喉が詰まって困ることは多くのひとにあります。


やっと、理解し改善する方法がわかってきました。


残念ながら、即時改善は簡単ではありませんが、より良くなる可能性はおおいにあります。


一人で思い悩まず、あきらめないでください。


同じような症状で苦しんだ経験がある私だからこそ出来るアプローチ〔ボイスケア〕があります。


きっと、お役に立てると信じています。


さあ、一緒に乗り越えましょう・・・






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追記1:小学生のとき、喉が詰まることを苦にした私は病院にかかりました。耳鼻咽喉科はもちろん大学病院でも相手にされず、最終的に近所の年老いた医師の内科医院で「これは慢性気管支炎だ」と言われ、その治療を長く続けました。過剰な投薬(薬害)により、肝疾患に陥りました。結局、何をやっても改善しなかったのです…。





追記2:白状しましょう。私は床屋のケープ、タートルネック、ネクタイが苦手です。学生時代よりマシになりましたが、今でも気になりだすと、ゆるめなければ息ができない錯覚に襲われます。美容院でケープを首に巻かれるたびに「大丈夫です」と答えながら、こっそり指を突っ込んでゆるめています。他にも、丸首のTシャツはダメですね。VネックのTシャツでないと。パジャマも、寝る際は、第一ボタンを外さなければなかなか入眠できません。もし忘れて寝てしまっても、朝には、いつの間にかボタンが外れています。眠りながら無意識の所為。





追記3:以前、ネクタイを強く締めてから、声が詰まって会話ができなくなったひとが当サロンを訪れました。数々の大学病院(耳鼻咽喉科、精神科、呼吸器科)を行き渡ったものの、病気認定は一切なし。最後に当サロンで、やっと判明したのです。自分自身の喉の状態がわかり、そのひとは涙を流して喜んでいました。完全快癒は難しかったものの、最終的に、日常生活には何ら問題ないほど改善しました。ネクタイのキツイ締め過ぎにも、ご注意くださいね。





追記4:鮮明なイメージの反復は具現化します。よって、「自分の声は問題ない」「自分の声に対する他人の評価はゴミ」「自分の声は良いと覚悟を決めた」など、自己を高める意識を繰り返し抱いて、強く生き抜きましょう。あなたなら、必ず出来ます!!!




※初投稿日201049




ボイスケアサロン

會田茂樹(あいだしげき)






by aida-voice | 2024-02-17 00:15