輪状甲状筋の実情


基本的には、高音と低音を繰り返し発すれば、輪状甲状筋は鍛えられます。


これは自明の理。


でも、ちょっと待ってください。


輪状甲状筋を鍛えるには、前提として、輪状甲状関節がスムーズに動かなければなりません。


これまで、多くの喉頭を調べてきたましたが、輪状甲状関節の硬いひとが多いことに驚きを禁じ得ません。


簡単なお話、輪状甲状関節が硬いひとは、どんなに輪状甲状筋の筋トレをしても、結局、無駄です。


むしろ、輪状甲状関節の動きが悪い状態で、過度な運動を強いれば、壊れてしまう可能性もあります。


つまり、自己の輪状甲状関節の状態を知らずに、最高音と最低音を発するハードなボイストレーニングを行うと、大きなリスクがあるのです。


多くは、輪状甲状筋の微細な筋断裂を起こし、そのまま続けることで、傷口が瘢痕化し、高音発声やピッチコントロールの精密性の獲得は不可能となります。


まずは、あなたの輪状甲状関節が正常に動いているかどうか調べてください。




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追記1:想像してみてください。股関節が90度しか開かないひとが、無理やり180度まで広げたら。きっと股関節は損傷しますよね。これと同じことです。



追記2:できればボイストレーニングを受ける前に、外喉頭の検査を受けるようお勧めします。実際、無茶な歌唱訓練によって、輪状甲状筋を傷めた方々をたくさん見てきました。そのほぼ全員が、自身の輪状甲状筋の負傷に気づいていません。繰り返します、自分の喉を正しく知ってください。自分のためにも、聴く人のためにも!





ボイスケアサロン

會田茂樹(あいだしげき)







by aida-voice | 2024-02-12 02:27