2020年 01月 01日
年を取っても声が変わらないひとの理由
齢を重ねると声が変化するのは自然の摂理です。
発声は、
声帯を含む筋肉(発声関与筋)の運動による産物。
声帯ヒダを振動させる呼気も、
筋肉からなる横隔膜や呼吸筋によって作られています。
そう、
まさにスポーツ。
よって、
加齢と共に筋力が衰え、
発声運動の能力が低下するのもうなずけますね。
ところが、
年を取っても声が変わらないひとがいます。
なぜでしょう?
調べてみたところ、
高齢になっても発声関与筋が落ちないグループが存在しました。
声を鍛錬した歌手などに多いのは間違いありませんが、
一般人にも多数います。
これは憶測ですが、
発声関与筋は本数も動きも感覚も曖昧であるがゆえ、
若いころは動いていなかった筋肉が年を増すにしたがい動き出すケースがありそうです。
実際、
現在60代の某歌手の発声動画と、
古いビデオに写っている20代の頃を比べたところ、
同じ曲にもかからず、
ほんの少し違う筋肉を使っている様子を確認しました。
その歌手は、
今、60代でもステキな声で歌っています。
また、発声関与筋は薄く小さい。
太く大きな筋肉より、
筋力低下の速度が遅い可能性もあります。
結局、
どのような喉だったら老化しにくいのかはわかっていませんが、
年を取っても声が変わらないひとがいるのは間違いないようです。
追記1:声の加齢による特徴は男女で異なります。男性は声帯筋が薄くなって高音化し、女性は閉経後の声帯ヒダのむくみで低音化および嗄声が生じるケースが多いようです。
追記2:ボイスケアサロンの声のアンチエイジングは、①発声関与筋の運動性(柔軟性と筋力)を高める、②喉頭の血流(主に上喉頭動脈)を促進させる、が主軸となります。
かわらぬご愛顧に感謝!
平成2年4月4日開業(創業29周年)
まだまだ進化の歩みは止まらない …