2019年 11月 09日
カラオケで気をつけたいちょっとしたポイント5
有名な歌手から素人まで、
数えきれないほど多くの方々と
カラオケ(カラオケボックス)に行きました。
そこから気づいたり感じたりしたことをもとに、
カラオケで気をつけたいちょっとしたポイントをお伝えします。
1他人を気にしない!
これはカラオケボックスの話。
歌っている途中で、飲み物や食べ物が運ばれてきたとき、歌うのをやめてしまったり、身構えて音調が狂ったりするひとが結構います。
あなたはどうですか?
このようなひとは、緊張に弱い可能性があります。
知ってほしいのは、カラオケ店の従業員は、あなたの歌声にほとんど興味を示していないこと。
彼らは仕事をしているだけと認識し、平常心を保ち、歌に集中するよう意識してください。
むしろ、この状況を利用すれば、コンサート本番で、あがらない強い心を獲得するトレーニングにもなりますよ。
2出だしが苦手?
学生時代を思い出してください。
体育や運動会のときを。
歌の出だしは100メートル競争のスタートに似ています。
クラウチングスタートの姿勢で構え「位置について、よ~いドン!」
スタートダッシュが早すぎるとフライング、遅すぎると順位が下がる。
これと同じ。
克服法は、一人カラオケで、歌い直しボタンを利用したりして、繰り返し繰り返し慣れること。
とても重要な事実をお伝えします。
ヒトは歌や声の評価を、最初の数秒で、決めてしまいます。
歌の出だしを聴いて、『上手い』と感じれば、その後にピッチを崩しても、「あぁ、ちょっと間違っただけだよね」と好意的に解釈してくれます。
逆に、歌の出だしを聴いて、『下手』と感じれば、その後どんなにうまく歌っても、歌唱力があるとは思ってくれません。
ヒトは、自分が最初に感じた気持ちや考え方を変えたくない生き物なのです。
したがって、カラオケ上手と思わせるファーストポイントは《歌頭に全神経を集中させよう》です。
3途中で狂う?
よしんば歌いだしがうまくいったとしても、途中でリズムやピッチが狂うひとがいます。
この対策は、それほど難しくありません。
答えは、ごまかせ。
歌頭が成功したなら、聴き手は、あなたの歌唱を好意的にとらえているはず。
この人間の心理を利用します。
採点機で高得点を取りたいなら別ですが、他者を魅力したいなら、途中で崩れても、うまくごまかしながら歌う訓練が重要となります。
一人カラオケで、歌の中盤、わざとキーを上げたり下げたり、テンポを上げたり下げたりして歌い、後半で元に戻すトレーニングを積んでみましょう。
カラオケ機材(リモコン)を用いれば自由にできますよね。
最初と最後を正確に歌い、途中で遊びを入れながら全体として上々に仕上げる。
この手法を活かせば、すなわちオリジナリティあふれるアレンジ能力もゲットできます。
4唇(くちびる)を使え!
基本中の基本を確認しましょう。
声は音であり、音は空気の振動(粗密波)であることを。
そして、空気の振動を増大させることが、声の共鳴(倍音)。
共鳴によって、音色や響きが生じます。
それを生成する場が共鳴腔。
ヒトには5つの共鳴腔があります。
声帯ヒダから近い順に、喉頭室、梨状陥凹、咽頭共鳴腔、口腔共鳴腔、鼻腔共鳴腔。
それらを連続させたとき、非常に個性ある形状を呈します。
空気(呼気)の流れが逆L字型となるのです。
これは、空気がスムーズに流れにくいこと、気流が乱れやすいこと、の二点のデメリットを意味します。
ただし、気流が適度に乱れることで、音色形成が豊かになるデータもあります。
そこで、共鳴腔は逆L字型である意識をしっかり持つと、歌声に響きや艶が増します。
重要箇所は2点あります。
咽頭共鳴腔と上咽頭から口唇までの水平部の空間。
上咽頭部の後方拡大は困難ゆえ、唇(くちびる)を十分に活用すること。
過去に、一色信彦先生(声のパイオニアである京都大学名誉教授)が「歌を良くするために唇を使いなさい」とおっしゃっていたのを鮮明に思い出します。
5お酒は?
カラオケボックスでは、乾燥防止の水分補給(常温ミネラルウォーター)を除き、控えるのが無難でしょう。
ましてやアルコール摂取しながらの歌唱はおすすめしません。
飲み始めは血流が増して歌いやすく感じるかもしれませんが、徐々に、1声帯筋の運動性が落ちる、2声帯ヒダがむくむ、3血液過増により声帯が重くなって高音が出なくなる、4乾燥が促進され嗄声(かすれ声)となる、のような状態が露見してきます。
大勢でわいわい楽しむカラオケ会なら問題ありませんが、本格的な練習や他者を魅了させたい場合、歌唱時は禁酒してください。
発声は一種のスポーツです。
声帯を含む、すべて喉の小さな筋肉を使っています。
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