今、通っているボイストレーニングが合わない気がする・・・


実は、よくあることなのです。

有名な先生に教えてもらえば「必ず歌は上手くなる」のは幻想です。

なぜか?

発声をスポーツとしてとらえたとき、同じ音声でも、ひとによって使う筋肉や動きが異なるケースがあるからです。

万人に“完全合致”するようなメソッドは無いものと知ってください。

もし、「この先生の発声法は、わたしに合っている」と感じたら、それは大変ラッキー。

是非、徹底的に教えを乞うべきです。

よって、最初に体験レッスン等で「合う」「合わない」を見極めましょう。






今、通っているボイストレーニングが合わない気がする・・・_e0146240_20252400.jpg






追記1:ほとんどのボイストレーナーの先生は、あなたのことを真剣に考え、教えてくださいます。しかしながら、喉の運動性や歌唱テクニックの手法が「合う」「合わない」だけでなく、レッスンは人柄や性格も「合う」「合わない」があります。これも重要な判断要素ですからね。





追記2:仕事柄、ボイストレーナーや音楽教師の知人友人が大勢います。発声医科学や歌唱法の勉強に熱心な先生もいれば、とんでもない非論理的な持論を展開するハチャメチャな先生もいます。生徒さんの喉型と運動性が合致すれば、つまり、その運に恵まれたら、カリスマ的な最高の指導者となり得るでしょう。





3:「では、ボイスケアサロンに通えば歌が上手くなるの?」と問われますが、当サロンでは歌唱力を高める施術は行っておりません。声を出しやすくしたり、声質を高めたりするのが目的です。成し得れば、歌が上手くなる可能性はあります。…が、残念ながら、答えはアプローチを繰り返した後でなければわかりません。それは、発声に関係する筋肉の柔軟性や運動能力を得たとしても、生まれ持った形や構造によって、望む声が出せないケースも多々あるからです。当サロンで、外喉頭(甲状軟骨・舌骨・輪状軟骨・周辺の発声関与筋など)の状態によって歌う声に向き不向きまでは判別できますが、声帯ヒダを含む内喉頭はまったく検査できないのです。施術を繰り返し、「楽に声が出る」「歌いやすくなって歌唱力がアップした」「高音が出るようになった」「低音が出るようになった」「声が響くようになった」「声が大きくなった」と喜ばれるひとが大勢いらっしゃる一方、「ぜんぜん変わらない…」と落胆するひとも大勢いらっしゃいます。やはり、生得的な形状を変えることは、声のための喉の手術を除き、出来ないからです。





追記4:わたしの範囲外ですが、声のための喉の手術はいろいろあります。わが師の一色信彦先生が考案された甲状軟骨形成術や、タイや韓国でよく行われている声帯ヒダの手術。これまでは主にピッチに対する手術でしたが、最近では舌や軟口蓋の手術で声の質にも対処できるようになってきたと聞きました。つまり、声の美容整形ですね。医学はますます進歩しています。素晴らしいことです。ただ、「音程は高くなったが、声がかすれる」「声は低くなったけど、声が出し辛い」「単音発声は良くなったけど、歌になると前より歌い難い」と悩む手術経験者もいらっしゃいます。基本的に手術では皮膚を切り筋肉を削ぎます。多少なりとも出血します。手術後の不調は、瘢痕や癒着も原因の一つではないかと考えられます。まれに手術の是非の相談を受けますが、やはり重大な選択となりますので、決心は自己責任で。







喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 




Detailed voice dictionary
 
今、通っているボイストレーニングが合わない気がする・・・_e0146240_11353490.jpg
 




~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。





by aida-voice | 2019-02-23 20:32