2018年 12月 08日
首を絞められてから声が出し辛い…
当サロンに「首を絞められてから声が出し辛い…」と訴えお越しになる方が、年に数人います。
プロレスごっこをして技を掛けられた、暴力やDVを受けた、失神ゲーム、柔道の試合で絞め技を受けたなど。
さらに、転倒して喉を打った、交通事故でエアバッグに圧迫された、スポーツで相手の体やボールが頚部前面に当たった、剣道の突き、首つり自殺未遂なども、この近似ケースとして当てはまります。
まずは、病院で検査を受けてください。
声帯の動き具合と舌骨骨折の有無を。
そこで問題なければ、声の出し辛さは、外喉頭の観点から判断できます。
これまでの結果、①発声関与筋の損傷、②押し込まれたことによる喉頭深奥状態での固着、➂輪状甲状関節や披裂軟骨の亜脱臼などが見受けられました。
それらを改善すれば、声の出し辛さは解消できる『可能性』があります。
ここで『可能性』と申し上げたのは、状態や経過によって異なるからです。
発声関与筋に出血があり、瘢痕・癒着が生じている場合、かなり大変です。
受傷後、月日が経ち過ぎている場合、これも大変ですね。
痛みの感覚も希薄な外喉頭筋群ゆえに、放置しやすい傾向にあるようです。
そして、放置したことで、その後、微細な外力によって再不調を繰り返す事例が多いのも特徴です。
やはり、声を大切にするなら、このような負傷は極力避けるべきでしょう。
お気を付けて・・・
追記1:歌手の場合、首を絞められ声が出し辛いと感じる他に、もう一つ困った問題を抱えます。それは「音程が狂う」こと。発声関与筋の運動性が損なわれ、ピッチコントロールが不安定になるからです。中でも、輪状甲状筋や上喉頭神経外枝が負傷したケースでは、高音発声が不可となります。これは歌手にとって最悪です。
追記2:軟部組織損傷の処置や披裂軟骨亜脱臼の整復は會田茂樹にお任せください。柔道整復師として多数の症例に対応してきました。まずは、あなたの喉に「何が起こったのか?」「どうなっているのか?」を知ってください。精緻な検査による情報があってこそ、正しいケアが行われ、快癒の方向へと導かれるのです。
喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
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會田茂樹|あいだしげき