声門下共鳴に関して


あるボイストレーナーが「声門下共鳴が大事です」とおっしゃっているのを耳にしました。

これについて解説します。

そもそも声は音。

音は空気の粗密波、つまり、空気の振動です。

この空気の振動が、耳の中の鼓膜を振動させ、聴覚神経から脳によって音と認識されます。

ヒトの声は、呼気が声帯を弾いて空気の振動を作り(原音)、それを各共鳴腔で加工し(音色や響き、)体外に放出され、相手の耳の中の鼓膜に到達します。

ところが声門下は、声帯の真下ですから、まだ振動が作られていません。

その段階で音を加工する作業は不可能です。

もし、声門下の重要性を説くなら、共鳴ではなく、呼気の流れの問題を語るべきでしょう。

声門下では、空気の過流や乱流が生じ易く、声帯振動率を左右させます。

正確な呼吸によって、声帯を無駄なく活かすことができるようになります。

有用な呼吸法として、FSBR、加圧呼吸トレーニング、アルティメットブレストレーニングなどがあります。



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追記1:声門下で声(音)が作られるなら、トランペットのマウスピースを吹く前に音が出てきます。ギターの弦を弾く前に音が鳴ります。ピアノの鍵盤を叩く前に音が奏でられます。そんなわけありませんよね。





追記2:通常の深呼吸だけでは、内外肋間筋の筋トレにも肋椎関節の可動域拡大にも至らないため、歌唱用呼吸のトレーニング法とは言えないと考えます。






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 會田茂樹|あいだしげき 




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by aida-voice | 2017-09-28 00:55