2017年 01月 25日
音程のジレンマ
初音が大切、ゆえにしっかり発することで音取りが上手くいく内容は伝えました。
もう一つ、大事な内容があります。
やはり、終わりも大事。
曲の終わりだけでなく、各フレーズの最後の音声を確かすることで、歌が締まって聞こえます。
実際、歌下手のひとのほとんどが、各フレーズの最後の音程がずるずる下がってしまうのです。
そこで、初音と終音を意識しながら発すれば(最初のうちはややデフォルメしてもOK)、「おぉ、上手いね!」と思わせることができます。
是非、お試しください。
追記1:「初音や終音を大切にしよう」なんて、テクニックに関わる発言になります。これでは會田からのメッセージとしては弱い。理由を簡単に解説しましょう。運動学や物理学の根本となりますが、静止状態から動くとき、運動状態から止まるとき、大きな力が必要となります。発声は、呼気を利用して声帯ヒダを振動させ、共鳴腔で音声加工し(音色や響き)、空気の振動を体外に放出する一連の行為。これらはすべて軟部組織による運動の産物です。このことから、音程を安定させる一つの方法として、初音や終音を意識的に発する論理の整合性が生まれてきます。ただし、過剰な意識は、歌を台無しにしてしまいかねないので注意してください。発声は運動です。中でも歌唱はスポーツと言っても過言ではありません。そう、あなたは芸術をまとったボイスアスリートなのですよ。
追記2:「喉の中の、どの筋肉を使えば良いのか?」その答えはボイスケアサロン防音室内で。《2017年1月27日~30日期間限定》 ※横披裂筋と斜披裂筋の走行角度による力学バランスは含みません!
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會田茂樹|あいだしげき