声の短問短答【続編】313


「クリック音は有害ですか?」

いいえ、そんなことはありません。
ご心配なく。
そもそもクリック音とは、わたしの開発したグライディングテスト(LDP検査法)の結果の様態なのです。
甲状軟骨および舌骨を押し込まずに水平方向にスライドさせた際の感触や音を探ります。
LDPの場合、喉頭が深奥化し、甲状軟骨後縁や舌骨大角と頚椎前縁との距離が減少し、グライディングテストによって動きが緩慢になったり接触音が鳴ったりします。
これは軟骨や骨どうしが直接当たるものではなく、その間の軟部組織を介在した轢音となります。
そしてLDPは病気ではありません。
痛みもなければ命に別条はない。
したがって放置しても問題なし。
ただし、動きの性能が低下しますから、極上の発声には不都合。
そう、発声はスポーツのような一種の運動なのですから・・・

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摘出喉頭によるクリック音の存在を確認している動画を絵に変換したもの






~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。





by aida-voice | 2015-01-06 10:13