歌唱中の「う」発声はなぜやりにくい?


歌唱時の「う」発声がなぜやりにくいのか、要点を簡潔に解説しましょう。
ⅰ唇をすぼめることと、ⅱ舌が持ち上がりやすいこと、の二つが重なり、他の母音よりも呼気が大変になるからです。
しかしながら、唇を十分に使いきれば、共鳴させる声道が長くなり、他の母音より豊かな音色を構築できる可能性も出てきます。
要するに、あなた次第・・・

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追記:歌中「う」がきれいに聞こえる歌手、「U」発音がやりやすいと感じているひとは、きっと唇の使い方が上手いひと。ここで唇を上手く使うためのヒント。歌唱時の唇の動きを統制しているメインが口輪筋。この口輪筋はずいぶん複雑な構造と動きを呈します。簡単に述べると、口を動かす筋肉群(口角挙筋・口角下制筋・上唇挙上筋・頬骨筋・下唇下制筋など)との関連が強いこと。そして、口輪筋の上顎部と下顎部で神経支配が若干異なる点。実は、ここが重要。同じ顔面神経でも頬骨枝と下顎枝にわかれています。このことから口輪筋の上顎部の運動性の確保が大切だと考えられます。唇突出訓練の際は、是非、人中(唇と鼻の間の浅い溝)の位置を意識しながらしっかり行ってください。成し得れば、きっと極上の「う」&「U」発声が叶いますよ!

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by aida-voice | 2014-09-02 06:25