2014年 08月 27日
歌が上手くなるための音楽の上手な聴き方
ご要望にお応えして・・・再掲載致します。
二段階にわけます。
突然ですが、ここで美味しい料理を考えてください。
そうですね・・・、じゃあ、寿司にしましょう。
白木一枚板のカウンターに座り、目の前に出てきた高級な鮪(マグロ)の握り。
まずは目で愛でます。
身の色合いや大きさ厚み。
脂のりも気になるところ。
シャリとの絶妙な兼ね合いも大事ですよね。
そして手で持ったときの弾力性や感触。
すっと口に運ぶ。
口中は鮪の風味とシャリが混然一体となる味の競演。
そこで感じて欲しいのは「おいしい!」の一言。
そう、おいしいを感じるために、良い寿司を食べているはず。
生命保持の栄養補給を唯一の目的としていなければ・・・。
栄養補給だけなら美味は間違いなく不要。
ここで音楽に戻します。
まずは歌をじっくり聴き込んでください。
何を感じるか?
あなた次第ですが、そのメロディの素晴らしさや歌声の艶やかさなど、何でも構いません。
いっぱい感動してください。
背中がゾクゾクするほど感じなければ、あなたの歌には成り得ません。
第一は、頭を無にして、歌そのものを感じること。
これを何度も何度も何度も繰り返しましょう。
たった100回聴いただけで飽きちゃうなら、それはあなたが歌う曲ではない。
次のステップ。
また寿司へと移行します。
例えるなら、自分で最高の寿司を握りたいようなもの。
どうすればよい?
二つあります。
良い素材を見極める能力と握る能力。
どちらも大事。
食材が極上でも、握りの技術がお粗末ならダメ。
逆に、食材は不味く劣悪で、握りだけが上手いのも却下。
よって、どこ産の鮪?
仕入れ先は?
包丁さばきは?
米の産地や炊き方は?
シャリの空気含有率はどのくらい?
最適な醤油は?
きっと、いろいろ考えるでしょう。
再び歌に戻します。
徹底的に聴き込んで感じ取ったら、次は、発声に関わる各部位がどのように動いているのか、どんな状態にあるのか、などを考えてください。
可能なら、医学書や喉ニュースで、ある程度正確な知識を得ましょう。
あなたが歌唱の天才でない限り、学習は重要になります。
よって、第二は、ベスト歌唱時の発声運動の状態を知り、再表現を想像すること。
主に、①発声関与筋〔声帯周辺と外喉頭筋〕、②呼気〔呼吸〕、③共鳴腔〔とくに咽頭共鳴腔〕、④構音〔滑舌〕、の4項目ですよね。
上の既説2ステップで成し得てください。
きっと、心奪われる歌を歌えるようになるはず・・・
追記:歌の天才は練習しなくても良いのかとの質問にお答えします。答えは簡単。世界的なピアニストが「私は天才だからほとんど練習なんてしないのよ(哄笑)!!!」と厭味ったらしく公言すると思いますか!?
~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。
by aida-voice
| 2014-08-27 05:17