2014年 08月 21日
声の短問短答【続編】269
「心療内科で治す喉の詰まりとLDPによる喉の詰まりの違いは?」
精神的なトラブルから喉が詰まるケースと喉の筋肉の癖であるLDPの違いを見極めるポイントは二つ。
水や唾を飲み込んだ時のクリック音の存在。
これは甲状軟骨が深奥化して頚椎前面との圧によって作り出される雑音。(この間には軟部組織が介在するため骨と軟骨が直接触れ合う音ではありません!)
クリック音が生じる場合はLDPの可能性が大。
もう一つは空咳や咽(むせ)の存在。
輪状軟骨の深奥化によって迷走神経等に圧が加わり、実際には無いにもかかわらず、異物感を感知して空咳や咽が多くなる。
それも無意識であるケースが多数。
他人から指摘されて初めて気づくひとも多いのです。
喉が詰まるときは、まずは内喉頭(咽頭や声帯など)や呼吸器(気管支や肺など)を検査しましょう。
問題なければ、心療内科で扱う病気か、もしくは、喉の筋肉の癖であるLDP。
LDPは病気ではありません。
単なる筋肉の癖のようなもの。
そのまま放置してもノープロブレム。
気になる方の一日も早い改善をお祈り致します。
追記:その他にもLDPの場合・・・
〇高音発声の困難(輪状甲状関節の動きが緩慢になるため)
〇乾燥感(上喉頭動脈の血流が減少するため)
〇響きや声量が落ちる(咽頭共鳴腔が狭くなるため)
〇滑舌が悪くなる(舌骨上筋群の筋硬度が増して舌の動きが損なわれるため)
〇歌のリズムが悪くなる(発声関与筋が硬くなって運動性が低下するため)
など起こり得る率がとても高くなります。
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。なお、LDP(喉頭深奥ポジション)は病気ではなく喉筋の癖&独自の造語です。
~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。
by aida-voice
| 2014-08-21 10:27