声の短問短答【続編】206


「手足の左右の長さがちがうように、のどの中も左右ちがうのでしょうか?」

その通り、喉の中も左右均等ではありません。
米国メイヨークリニック喉頭機能外科教室で、数々の摘出喉頭(解剖は医師)を検証してきましたが、完璧なシンメトリーはありませんでした。
以下は解剖時の写真を絵に変更したものです。
梨状陥凹(りじょうかんおう)付近を同じ力加減で左右に引っ張っても、広がる率が異なります。
超繊細なレベルで考えれば声に影響を与えるでしょうが、多少の左右差では日常生活に問題無いと考えます。
ご心配なく!

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追記:声帯の左右差もあります。左右の声帯の大きさや厚さが大きく異なると、振動がずれ、運動性が損なわれたり、嗄声(かすれ)が生じたりする可能性も出てきます。下の喉頭ファイバー写真(医師協力)でも、声帯ヒダの横幅AとBが異なる様子がわかります。

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~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。





by aida-voice | 2014-03-29 00:06