ハミングの科学【過去記事再掲載】






まず、知っていただきたいのは、ハミング中でも声帯は振動している事実。

よく、「ハミングは、声帯ではなく、軟口蓋が震えているんだよ」とか「ハミングは、声帯でなく、鼻の中の粘膜が振動している」とおっしゃる方がいます。

以前、ハミングしながら鼻からの喉頭ファイバーで検証した経験があります。〔下絵参照:医師の協力による〕

その結果、声帯は細かく振動していました。

口を閉じることで、呼気とそれに伴う音波は鼻腔を通ります。

その結果、軟口蓋や鼻腔内部が鳴っているように感じるのです。

でも、実際は単に振動を感じているだけ。

軟口蓋や鼻腔粘膜で音を作っているのではありませんからね。





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追記:つねに大切な真実を忘れてはいけません。それは… 音は空気の波(振動)であること。空気が存在しなかったり、一瞬でも遮断されたりすると、音は伝わりません。口を閉じると体外と交通していないような錯覚に陥りますが、鼻を通じて体外に放たれています。ちなみに、口を閉じ、鼻をつまんで発声してみてください。音声は作られません。なお、唸るような音が可能なひともいるでしょう。これは、声門を通過した音を伴う空気が、口や鼻の出口付近まで流動する際にできるもの。気体閉鎖環境に変わりがないため、決して長い時間の発声は無理です。そして、ハミングに話を戻しますが、鼻腔共鳴腔の使用で、①共鳴通路が細くなる、③共鳴通路が長くなる、③呼気の排気量が減る、の3点により、あの独特のハミング音色となるのです。






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by aida-voice | 2019-05-23 13:31