2018年 12月 30日
耳力を養おう【過去記事再掲載】
音楽評論を仕事にしている知人に聞き比べてもらいました。
ボイスケアを受けても、ご自身では変化を感じられなかった三人の術前と術後を録音したデータを用意しました。
発する声は二種。
会話声の「おはようございます」と母音ロング発声の「アーーーー」。
最初に、Aさんの術前の「おはようございます」を聞き、次に術後の「おはようございます」を聞いていただきました。
同様に、術前の「アーーーー」を聞き、術後の「アーーーー」を再生しました。
続いて、Bさんの術後の「おはようございます」を聞き、次に術前の「おはようございます」を聞いていただきました。
同様に、術後の「アーーーー」を聞き、術前の「アーーーー」を再生しました。
最後に、Cさんの術前の「おはようございます」を聞き、次に術後の「おはようございます」を聞いていただきました。
同様に、術前の「アーーーー」を聞き、術後の「アーーーー」を再生しました。
音楽評論家には詳しい趣旨を伝えず、毎度「どちらの音がより良いと感じましたか?」と問い、選んでいただきました。
すると、聞いた順番に関係なく、すべてにわたって術後の発声音を「良い」または「良いと思われる」と答えたのです。
つまり、この音楽評論家は術前と術後の音の違いを察知できたのです。
このことから、施術を受けるひとが確かな 耳力(微細な音色を聴きわける能力 〔絶対音感とは異なる〕)を持たない場合、施術の効果を感じ得るのは難しいことがわかります。
そう、耳からのインプットがうまくいかないと、アウトプットとしての発声もうまくいきません。
是非、さまざまな素晴らしい音を多く聴き、耳力をアップさせてください。
追記2:2014年春より、ボイスケアのオプションとして、耳力を鍛えるイヤケア「耳力アップ」が始まりました。
追記3:ボイスケアによって、個人差はありますが、①喉頭周辺筋の柔軟性の向上、②音色が豊かになり響きが増す共鳴腔の拡大、③輪状甲状関節の可動域の増加、④発声関与筋のスピードアップ、を成し得ます。ただし、即時効果はあっても、それを継続維持できるかどうかは、これも個人差が大きいところで、今後の課題です。
~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。
by aida-voice
| 2018-12-30 15:25