2013年 04月 17日
声の短問短答【続編】68
「首のストレッチでは声筋のストレッチになっていないって本当ですか!?」
想像してください。
もし、首を動かすことで発声関与筋に影響を与えてしまえば、オペラ・ミュージカル・歌舞伎など、動きながら踊りながらの正確な発声が困難になってしまいますよね。
もちろん、肩甲舌骨筋や一部懸垂機構は首の運動によって多少の影響を受けますが、発声の元となる筋肉たちにはほぼ無影響。
したがって、ご質問の内容は本当です。
声に関する筋肉は細かく小さい。
そのため、正しくストレッチするには、それぞれの役目を担う筋肉を探し出し、一本一本丁寧にアプローチすること。
起始停止とモーターポイントの位置特定、加えて、筋線維の太さと硬さを知る必要があります。
指導者から「首肩をストレッチングすれば、声の筋肉の柔軟になるから・・・」と言われたら、このお言葉は間違い。
ただし、喉頭は唯一空中に浮いた存在ですから、首周辺の筋肉が硬くなったり凝ったりすると、喉頭の動きの自由度が減ってしまい、良声から遠のきます。
したがって、発声関与筋のダイレクトなストレッチにはなりませんが、喉頭運動範囲の“のりしろ”を増やす意味で、是非、首肩のストレッチを行ってください。
ストレッチ方法は何でも構いませんが、主となるターゲットは胸鎖乳突筋。(その相反する僧帽筋も忘れずに)
深い呼吸を心掛け、発声三角近辺を伸ばす意識を心がけて。
![声の短問短答【続編】68_e0146240_8442755.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201304/17/40/e0146240_8442755.jpg)
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by aida-voice
| 2013-04-17 08:52