こんなの、どう!? 《嗄声を利用した高音発声》【過去記事再掲載】





「思い通りに高音が出ない」「高音が硬い」「高音発声で力んでしまう」などで悩んでいるひとにヒントです。
これは論理に基づくものであり、方法の可否や習得の是非は、ご自身あるいは師事する先生によって判断してください。
そもそも、高音って何か?
まず、声は音。
音は空気の振動。
その振動の周波数が高いことを高音と称します。
ヒトの声の高音域には、老若男女はもちろん、個性があります。
それは声帯の長さ・硬さ・厚さと、共鳴腔の大きさや空間形状によって左右されます。
さて、自由に高音発声ができな方々をつぶさに観察してみると

① 声帯がうまく使いきれていない

② 外喉頭の発声関与筋に力を入れ過ぎている

③ 輪状甲状関節の動きが悪い

④ その他

のいずれかを呈しています。
②と③に関しては、わたしのカテゴリーですが、①は歌唱に長けた音声耳鼻咽喉科医と優秀なボイストレーナーの世界。
表題の「嗄声を利用した高音発声」は①に属すため、大きな声でお話しできませんが、ちょっとだけ・・・
高音発声を得意とする著名歌手(男女各3名)のハイレゾ音源とbeyerdynamicT1とDSSF3を用いて徹底的に検証しました。
その結果、かなりの個所で高音時に嗄声をうまく利用していたのです。
嗄声は声門から息漏れを含んだ声。
もし、声門をピタッとしっかり閉じていたら、空気は勢いよく流れません。
その空気の勢いがあればあるほど、周波数の高い声帯振動への変換が容易になるのことが理解できると思います。
したがって、嗄声を多く含んだ声帯振動による高音発声をしながら、徐々に声門を閉じていけば、音楽的に優れた音声が完成します。
閉鎖筋の意図的な随意運動は軽易ではありませんが、何度も何度も練習すると、だんだん可能になってくるでしょう。〔個人差大〕
ポイントは、声帯筋状態と気息量と閉鎖度合いのバランス。
もちろん、②と③がクリアされていることも大前提ですが。




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~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。





by aida-voice | 2017-02-14 03:07