2022年 05月 10日
残念なお知らせ「歌唱力は鍛えられない!?」
今回は、衝撃的な内容をお伝えしなければなりません。
ボイストレーニングや歌唱レッスンで歌が上手くなるのは、実は10人中たった1人なのです。
それは、橘玲氏の著「言ってはいけない -残酷すぎる真実-」(新潮新書)の中に書かれている一文。
音楽の才能の遺伝率は92%
基本的に、歌が上手いひとは、小さな頃から上手いはずなのです。
きっと、あなたの周りを思い浮かべても、「なるほど」「やっぱりね」と得心がいくことでしょう。
逆に、生まれつきメロディやリズムに合わせる能力を持っていないひとは、どんなにがんばっても歌が上手くなるのは難しいのです。
もし、ボイストレーニングや歌唱訓練を受けて歌が上手くなったのなら、元々あなたに歌唱の才能があり、それが開花したことに他なりません。
ただし、優秀な先生方がいなければ、あなたの歌上手を引き出せていないはずですから、是非、お礼を述べておきましょう。
さて、トレーニングしても音痴が改善しないひとは、なすすべもないのでしょうか?
いいえ、過大な期待はできませんが、対策はあります。
それをお教えしましょうか?
二つあります。
一つは、残り8%に懸けて、発声運動の能力を高めること。
実際、生まれつき歌が上手いひとでも、音色に関する各共鳴腔を使いこなしているケースは稀です。
そう、中でも咽頭共鳴腔を利用すれば、声が良くなる。
声に色艶があると、たとえ音痴(リズム感やピッチコントロール性の欠如)でも、歌唱力があるように誤魔化せます。
そこを狙うのです。
まずは、喉頭周辺にある発声関与筋の柔軟性と筋力を養い、共鳴腔の空間構成能力を高めましょう。
ただし、この柔軟性と筋力は、努力を重ね、圧倒的なレベルまで到達しなければ、残念ながら無意味となります。
もう一つは、人間性や人柄を高めたり、見た目(外見)を良くしたりして、大衆に「あなたは歌上手」だと信じ込ませること。
言ってみれば、一種のプラセボ効果のようなもの。
正攻法ではありませんが、これを利用しているプロ歌手もチラホラいますから、決して悪手ではありません。
まずは、「続けて、続けて、続ける」こと。
諦めなければ、あなたの夢は叶うかもしれませんよ・・・
追記1:これが真実だとすると、今後、音楽大学の受験、歌のコンテストやオーディションなどは不要になりますね。なぜなら、DNA検査の結果を書類提出すれば、そのひとが上手いか下手かが、簡単かつ正確にわかってしまうから。もっと手早く決めるなら、親の職業を尋ねればいい。親が歌手なら「合格」って具合に。もしかすると、そんな時代がやって来るかもしれませんね。
追記2:なお、発声関与筋の柔軟性と筋力の獲得は、ボイスケアサロンでも培うことが可能です。各人によって方法が異なりますので、まずは外喉頭の精密な検査から。その後、それぞれに合った方針を採択し、最先端の施術&呼吸訓練を行います。ただ、過度な期待は禁物ですが…。
※本記事に関する質問や意見は受け付けません。内容は私論であり一律一切の責務を負いません。
音声音響研究所付属
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)