魅力的な声の正体は? 【重要】


今回は、とっても重要

総論(まとめ)的な内容ですよ。

皆さんは、魅力的な声は声帯で決まると思っていませんか?

実は、声帯は音色や響きではなく、音源と音程がメインとなります。

声帯筋と声帯粘膜の両方または
どちらかを振動させて音を作る、つまり音源ですね。

そして、その声帯の長さ・厚さ・硬さを駆使して音の高さを決めます。

これが音程です。

では、音色や響きはどこが担当しているのか?

それは共鳴腔(きょうめいくう)です。

共鳴腔?

どのようなものか…

弦楽器で例えるなら、弦が声帯、胴が共鳴腔になります。

そう、やはり音色や響きを出しています。

想像してみてください。

バイオリンやアコースティックギターから弦をはずして弾いたとしたら。

きっと、響きがなく頼りない音であることでしょう。

かのストラディバリウス(約12億円で売買されるバイオリン)も
弦ではなく胴の部分が価値の大部分を占めているはず。

したがって、魅力的な声の正体は共鳴腔であることは自明の理。

ヒトの共鳴腔は、声帯から近い順位に、喉頭室、梨状陥凹
咽頭共鳴腔、口腔共鳴腔、鼻腔共鳴腔です。

どれも大切ですが、音色に最も関与するのが咽頭共鳴腔。

どこにあるのか?

舌骨の後方にあると考えてください。

この軟部組織で構成された咽頭共鳴腔の形状や
大きさを変化させることで音質が劇的に変わってきます。

この点が楽器より音色の種類が豊富な訳。

また、声楽やオペラで用いられるベルカント唱法を語るときに
外せないパーツの喉頭蓋も、咽頭共鳴腔内部にあります。

そして、モノマネで人気急上昇の青木隆治さんも、この咽頭共鳴腔を
自由自在に使って、さまざま魅力的な声を作っていますよ。

皆さんも、声帯と共に、咽頭共鳴腔を使いこなしてくださいね。


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追記1:共鳴腔ではありませんが音色の最終調整部位として唇(くちびる)も超重要ですからね。活躍させるためには歯表面および歯茎と圧着させないこと。絶対に!








追記2:咽頭共鳴腔の変化を楽器で例えると、木製の小さくて細いソプラノリコーダーから金属製の大きな巨体のユーフォニウムまでと言った感じでしょうか。もちろん木や金属になったりしませんが、軟部組織は自由に大きさや硬さを変えられるので、こんなスゴ技が可能になるのです。ただし、舌骨が深奥のひとは、大きさや硬さを変化させるが困難となるため、結局、思い通りの音色を奏でることができません。やはり喉頭周辺の環境を正しく整えることは、非常に重要な要件なのです。






~メッセージ~
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by aida-voice | 2011-10-01 15:30