2011年 10月 10日
超高音を可能にするダイナミックモーション
あるボイストレーナーから「輪状甲状関節の可動域が大きなひとは
超高音が可能だと聞きましたが本当ですか?」と質問を受けました。
答えは「Yes!」です。
超高音を可能にする喉頭の条件を列挙しましょう。
ここでは、会話声が超高音ではなく、意識的に超高音を発することに特化します。
1:輪状甲状関節に異常がないこと(下角や関節窩などの形状、ヒンジ運動とスライド運動の動き具合)
2:喉頭周辺筋が柔らかく、輪状甲状関節が動く環境を有していること
3:輪状軟骨が大きいこと
1と2は当然の要件ですが、3こそが大切な積極的要件となります。
輪状軟骨が大きいとどうして超高音が出るのか?
それは、輪状軟骨が大きくなると、関節窩の面積も大きくなると考えられます。
その結果、ヒンジ運動の角度が増えます。
また、スライド運動の移動距離も増えます。
つまり、輪状甲状関節の動きがダイナミックになるのです。
これによって、声帯の伸長率が劇的にアップします。
さらに、可動範囲が大きいので、輪状甲状筋(斜部・垂部共に)の
筋力も鍛えられるでしょう。
スピード感あふれ、どこまでもギューンと伸びる高音が可能になります。
これこそ、超高音を可能にするダイナミックモーション!
ただし、輪状軟骨の重量が運動性を阻害する可能性もありますので
アーティスティックであるかどうかは別の話。
やはり、大きさだけが絶対的優位とは限りませんね・・・
ご報告:極上の形状の輪状軟骨を発見!
素晴らしい大きさの輪状軟骨の方に出会いました。
下絵は、その方の喉頭写真解剖図を絵へ変更したものです。
超高音を得意とする歌手(男性)です。
まさに高音発声のためにある輪状軟骨の形状・・・、お見事!!!
この絵の本人は誰でしょう???
答えは・・・、ぐるたみんさん。
次のアルバムが12月28日にリリースされるそうです ⇒ アルバム情報
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2011-10-10 00:17