高音発声三法


スタッフとの研究談義の中で、高声発声方法の種類をまとめてみました。

簡単にお知らせします。
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高い声を出す方法は三種類あります。

やはり声の源は声帯ヒダ。

ここでおおむねピッチが決まります。

声帯ヒダを・・・
①伸ばす
②薄くする
③固める

この3つです。

ご存じのように声帯は。筋肉と粘膜から成っています。

金属や木片ではありませんよ。

そして、多くのひとは糸状や線のように思っているかもしれませんが
実際は面で、厚みもあるのです。

それらを駆使して高音を作ります。

①の声帯を伸ばすのは、輪状甲状関節の役目。

その輪状甲状関節には、ヒンジ運動とスライド運動の2種あります。

詳しくは過去の記事を参考にしてください。

綿密に紹介しています。 ⇒ 喉ニュース目次集(ら行)

②の声帯を薄くするですが、声帯筋と声帯粘膜で異なります。

声帯筋は、披裂軟骨の回転角度を変えることで筋厚を変化させられます。

ただし、自律的な操作は難しいでしょう。

また、声帯は線ではなく面で考えなければなりません。

厚みを加えた三次元。

そして、粘膜の厚みは、病的な場合を除き、水分含有率によって左右されます。

多すぎると、声帯はむくんで低音化します。

少なすぎると、干からびて適正な振動を阻害します。

お肌といっしょで、プルプルの状態がベスト。

そのキーワードが分泌液。

最後に、声帯を薄くする高音の特色は、やはり細かったり薄く感じたりしますね。

③の声帯を固めるには、声帯筋そのものが関与します。

筋硬度をカチカチに高める。

そうすれば、声帯振幅が小さくなり、高音化します。

しかし、音色は金属音的。

さらに固めるため、コントロール性に欠けます。

したがってアーティスティックの概念からは離れるでしょう。

これらの三法のいずれか、または、組み合わせて高音を作っています。

ひとを魅了する高音は①が主となります。

是非とも、輪状甲状関節を動かして、声帯の伸縮による高音を獲得してください。


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~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2011-09-15 00:05