2011年 09月 15日
高音発声三法
スタッフとの研究談義の中で、高声発声方法の種類をまとめてみました。
簡単にお知らせします。
高い声を出す方法は三種類あります。
やはり声の源は声帯ヒダ。
ここでおおむねピッチが決まります。
声帯ヒダを・・・
①伸ばす
②薄くする
③固める
この3つです。
ご存じのように声帯は。筋肉と粘膜から成っています。
金属や木片ではありませんよ。
そして、多くのひとは糸状や線のように思っているかもしれませんが
実際は面で、厚みもあるのです。
それらを駆使して高音を作ります。
①の声帯を伸ばすのは、輪状甲状関節の役目。
その輪状甲状関節には、ヒンジ運動とスライド運動の2種あります。
詳しくは過去の記事を参考にしてください。
綿密に紹介しています。 ⇒ 喉ニュース目次集(ら行)
②の声帯を薄くするですが、声帯筋と声帯粘膜で異なります。
声帯筋は、披裂軟骨の回転角度を変えることで筋厚を変化させられます。
ただし、自律的な操作は難しいでしょう。
また、声帯は線ではなく面で考えなければなりません。
厚みを加えた三次元。
そして、粘膜の厚みは、病的な場合を除き、水分含有率によって左右されます。
多すぎると、声帯はむくんで低音化します。
少なすぎると、干からびて適正な振動を阻害します。
お肌といっしょで、プルプルの状態がベスト。
そのキーワードが分泌液。
最後に、声帯を薄くする高音の特色は、やはり細かったり薄く感じたりしますね。
③の声帯を固めるには、声帯筋そのものが関与します。
筋硬度をカチカチに高める。
そうすれば、声帯振幅が小さくなり、高音化します。
しかし、音色は金属音的。
さらに固めるため、コントロール性に欠けます。
したがってアーティスティックの概念からは離れるでしょう。
これらの三法のいずれか、または、組み合わせて高音を作っています。
ひとを魅了する高音は①が主となります。
是非とも、輪状甲状関節を動かして、声帯の伸縮による高音を獲得してください。
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2011-09-15 00:05