2016年 03月 24日
重要ポイント… 呼吸【過去記事再掲載】
Past Article Reorganization
当然なのですが、喉の中にアンプやスピーカーのような機械は入っていません。
そう、筋肉と粘膜からなる声帯ヒダを振動させて音(声)を作る。
その声帯ヒダを振動させるのが息。
息には、空気を吸い込む吸気と吐き出す呼気があります。
この一連の動作のことを呼吸と言いますよね。
その呼吸をつかさどるのが横隔膜です。
横隔膜については過去に詳しくお伝えしましたので、喉事典 目次 あ行2の横隔膜の項目を参照してくださいね。
追記1の実験は、この横隔膜を最高に稼働させるために、胸郭の動きが大切であることを証明したものなのです。
多くのひとは「腹式呼吸って、おなかに空気を入れることでしょ」とおっしゃいます。
実際に、おなかに空気が入ったら、きっと死んじゃいますよ。
横隔膜より上の胸の中にしか空気は入りません。
よって腹式呼吸とは、おなかを広げることで横隔膜が大きく下がり、胸に空気がたくさん入ることを意味します。
だからこそ胸郭の動きが重要になってきます。
胸の体積増加に関与する肋椎関節がなめらかなひとと、そうでないひとを比べると、歌唱時のブレスの長さや頻度が大きく異なります。
そして、呼吸量が増えて呼気圧が上がると、声帯ヒダを振動させる効率が良くなるため、声質が格段に向上することも、高音がきれいになることも、ロングトーンが長くなることも、わかってきました。
是非、胸郭を大きくして、素晴らしい声や歌を披露してください。
追記1:面白い実験でした。エリートボイスユーザー達に、胸にさらしを(コルセット)巻いた状態で腹式呼吸を試みてもらったところ、結果、誰もうまくできなかった。つまり、声のための正しい呼吸には、胸郭の動き(体積の増減)が必須であることがわかりますよね。
追記2:当サロン内の呼吸専用アプローチには、肋椎関節プッシュ開大法・加圧呼吸トレーニング・FSBRがあります。呼気の絶対量を増やし、コントロール性能をグンと高めます。
~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。
by aida-voice
| 2016-03-24 05:33