2011年 07月 30日
喉が揺れるビブラートって正しいの?
喉が揺れるビブラートには二種類あります。
一つはコントロールされているもので
もう一つは震顫(しんせん:自分の意思とは無関係に生じる律動的な振動)です。
正しい・悪いはありませんが、前者は歌上手で後者は歌下手でしょうか。〔微笑〕
どうやって見分けるか?
まずは、声。
得意としている音域のロングトーンを発してもらいます。
そこにビブラートをかけます。
声を聞いてみましょう。
ビブラートをかけた瞬間・・・
ピッチが狂わず音色も変化なければ前者。
音程が怪しくなり音色が変化したら後者。
とくに後者の場合は、咽頭共鳴腔の運用がないため
閉塞的な音になりやすくなります。
次に、喉頭を観察しましょう。
甲状軟骨と輪状軟骨がほんの少しだけ近づいたり
離れたりして揺れているなら前者。
とてもリラックスした喉ですね。
喉頭が塊の状態で大きく動きすぎたり
肩甲舌骨筋が浮き上がったりしていれば後者。
見るからに苦しそうです。
さて、ここで正しいビブラートの本態です。
輪状甲状筋の稼働と呼気圧コントロール。
それぞれ単独でも。
ならびに、併用もあります。
美しいビブラートを完成させてくださいね。
ただし、当サロンでは発声フィジカルを解明し
皆さんの喉頭環境を整えるのが役目で
ビブラートそのものの訓練は行っていませんからね。
追記:なお、正しいビブラートには「ボリュームビブラートとピッチビブラート」があります。
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2011-07-30 12:43