2011年 07月 16日
赤飯さんの至高の喉を解く 問題編
さあ、至高の喉を持つ赤飯さんの喉を、数回にわたって解明していきましょう。
今日は、頚部前面外皮からの考察。
さて、ここに赤飯さんの写真〔A〕と
喉頭パーツ(舌骨・甲状軟骨・輪状軟骨・気管軟骨)の絵〔B〕を用意しました。
写真〔A〕は、もちろん赤飯さん。
喉頭パーツ絵〔B〕は、外皮ビデオと触診で計った赤飯さんの喉を
解剖絵をベースにして、特徴を正確に作製したものです。(大変な仕事でした)
喉は、外見からもおおむね形状が計り知れます。
そう、声は、楽器の要素と運動の要素が伴って、仕上がります。
素晴らしい楽器と高い運動能力を兼ね備えれば、極上の声になります。
ここで言う極上の声とは、楽に思い通りの声がでること
そして、聴くひとに感動を差し上げる声であることですね。
外皮からの視診は楽器を判断します。
楽器から始めていきましょう。
パッと見て、赤飯さんには二つの特徴があります。
《1》
甲状軟骨翼最端の位置が頚部外側に近いこと。これは、頚部幅と比較して甲状軟骨が大きいことを意味します。大きい・・・、それは、ご自宅にある縦長のアップライトのピアノと、ホールに鎮座する大きなグランドピアノの差に匹敵します。アップライトのピアノは扱いやすさはありますが、やはり、グランドピアノはフレームが大きい分、豊かな音色になります。おおむね喉頭も同じ。ここで「おおむね」と記したのは、各共鳴腔が軟部組織で構成されるため、大きさを変えて音色を変化させることも可能だからです。
《2》
喉頭隆起の突出が顕著でないこと。ただし陥没傾向はない。つまり広角であると考えるのが妥当でしょう。甲状軟骨は、二枚の角度によって音声に変化があることがあります。それは、声帯の長さと面積がかかわってきます。同じ甲状軟骨板の大きさでも、鋭角より広角であるならば、声帯の長さが短くなります。つまり、高音に適しています。しかし、甲状軟骨翼の面積が広いことにより、声帯の面積も広くなります。一般的に、声帯が短いと高い声、声帯が長いと低い声になると言われています。ある程度は正解ですが、声帯の長さだけでなく、声帯の面積も重要であることがわかってきました。さらには、声帯の厚み、声帯筋と声帯粘膜の構成比、生得的な筋肉の硬さなども関与します。むむむ・・・、複雑系。
上記の二つからも、赤飯さんの喉が極上であると判断できますね。
それでは設問です。
喉頭パーツ絵〔B〕を自由に拡大縮小して、頚部全前面外皮の写真〔A〕に乗せてみましょう。
この先、その正しい状態をご覧いただきます。
お楽しみに。
それにしても、赤飯さんの喉は凄い!
追記:赤飯さんのご協力に、心より感謝申し上げます。
~メッセージ~
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by aida-voice
| 2011-07-16 00:10