2011年 06月 16日
ラッセル・ワトソンはマイクエコーを使いすぎか?
ビューティフルボイスのイギリス人テノール歌手ラッセル・ワトソン。
(クラシカルポップス)
世界中を魅了しています。
さて、彼の歌声を聴くと、『響き』 を中心とした
素晴らしい歌声であることが感じられます。
実際に、知人から「ラッセル・ワトソンはマイクエコーを
利かせすぎじゃないの?」と訊かれたことがあります。
わたしも結構なファンで、ラッセル・ワトソンのCDやDVDを
ほとんど保有しており、来日コンサートで生の声を聴いたこともあります。
それゆえ、喉頭・声・歌い方の3要素をじっくり考究した経緯があるのです。
今日は、その一部を簡単にご紹介しましょう。
(仲の良い友人歌手たちの歌声が向上するよう精力を注ぎこみ
数年間にわたって研究したため、全面開示は控えさせていただきます)
箇条書きで失礼します。
①彼の響きは、マイクだけでなく、自己エコーを構築している
②頚部を前屈させ(オトガイが胸骨上端に接触するほど!)、咽頭共鳴腔と口腔共鳴腔を縦に一体化させて響きをコントロールしている 〔ベルカント唱法で不可欠な喉頭蓋の位置と開き方に注目しましょう〕
③胸鎖乳突筋など頭部を支持する大きな筋を多用するため、若干疲労しやすい
④彼の歌声の輝度には、唇(くちびる)が大きく関与している
以上です。
英単語の 『sound』 には『響き』の意味も含むため
ラッセル・ワトソンの声は 『Good sound! 』 と言えるでしょう。
追記:②の内容には、歌唱にとって、特徴ある重要なポイントが隠れています。さあ、舌骨喉頭蓋靭帯に感謝しましょう。
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2011-06-16 08:08