一回治った過緊張発声は戻ることがある?


あります。

症例をお伝えしましょう。

数年前、某大学病院の耳鼻咽喉科で機能性発声障害(過緊張性発声障害)と
診断された方がお越しになりました。

かなり筋硬度が高く、初検時では80Toneの高数値を示しました。

快癒の可能性が五分五分であることと、時間を要することを
ご承諾いただき、適切なアプローチを開始しました。

長い道のりでした。

良くなったり不調になったり・・・

症状固定が続き、根負けしそうになったことも度々。

しかし、初めてお越しになってから3年6ヶ月、ようやく回復に至りました。

ご本人も、わたしも、大喜び。

握手して、抱き合って、積年の苦しみからの解放に小躍りしました。

それから1年半後、電話がかかってきました。

「風邪を引き、ひどい咳を繰り返していたら、何だか喉が
詰まってきて、昔の声になってしまった!」

さっそく来院していただきました。

検査の結果、過去のような筋硬度・肩甲舌骨筋の
浮き上がり現象・茎突咽頭筋の緊張には至っていませんでしたが
喉頭が深く入り込み、発声し難い状況に陥っていたのです。

そこで、最新のアプローチとアタランストリートメント(朗読&音楽CD)を敢行。

喉頭のポジションは、スッと前方移動し
「ああ、声が出しやすい・・・」と激変しました。

そして、ここからが重要です。

1週間後、再び電話があり、「良い状態が続いています。もう大丈夫みたい」とのこと。

素晴らしい。

喉頭の筋群たちは、昔の悪い癖も覚えているのですが、培った良い癖も
完全に覚えていて、アッと言う間に柔軟性ある喉になっていったのですね。

過緊張性発声は、やはり、一度は良い状態にしておくと、その後の
生活も楽になることがわかりました。

お大事になさってください・・・


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追記:ただし、症状が強い場合は、ジストニア(神経障害)の可能性もありますので、詳しくは専門医にお尋ねください。






~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2011-06-08 03:52