2016年 03月 13日
声とホール(会場)の関係【過去記事再掲載】
Past Article Reorganization
会場で歌う際の原点に立ち返ってみましょう。
呼気を声帯に当てて震えさせたりベルヌーイ定理を利用したりして声を作ります。
声帯で作られた音は、誰も似たような弱々しい原音。〔喉頭原音〕
それを加工するのが各共鳴腔。
そして声として体外に出ていきます。
声は音です。
音とは空気の振動。
その振動が、聴き手の鼓膜をふるわせます。
鼓膜のふるえを神経が脳へ伝達し、音として認識されます。
このとき、鼓膜が共振したり効率よく振動したりすると良い音として感じられます。
このように音の受け渡しが大切なのです。
常に音(声)を発する側と、受け取る側が存在します。
つまり、歌うとき『空気の振動を、いかに相手の鼓膜に伝えるか!」にかかっています。
そのために、本番で歌うとき、気をつける点を述べます。
それは、自分の声とホールの共鳴関係。
ホールとは、スタジオや会場のこと。
その大きさ(体積)と形状によって、声の聞こえ方が変わってきます。
より音質を良く聴かせるキーワードは『共鳴』。
そう、自分の声とホールを共鳴させるのです。
具体的には、ヒトの持つ5つの共鳴腔を駆使して、相似形で発声すること。
声帯で作られた原音は似ていますが、共鳴腔で加工された声はヒトの数だけ存在します。
顔を見なくても、声を聞いただけで誰だかわかるのはこのためですよね。
それほど変化に富むのです。
もちろん簡単ではありませんが、相似を意識するだけでも聞こえが違ってくることがわかっています。
是非、歌う前には、その場所を隅々までチェックして形状を把握してから歌ってください。
そのイメージ図は以下。
きっと「なるほど、そう言うことか!」と膝を打つはず。
また、マイクを使用する場合は、マイクの集音部の共振も重要になってきます。
そこも十分に気を配ってくださいね。
繰り返します、結局、声=音は空気の粗密波(振動)なのです・・・
~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。
by aida-voice
| 2016-03-13 05:14