2011年 02月 15日
書籍「喉体操」2
第1章 あなたの声は変わる
声は、わたしたちの生活になくてはならないコミュニケーションのひとつです。
ところが、あまりに無意識に使っているため、ふだんは、その重要さに気づきません。
まるで呼吸のようにとらえています。
ところが、くわしく調べると、喉のいろいろな部分が動いていることがわかります。
簡単な実験です。
「おはようございます」と言ってみましょう。
今度は、親指と人さし指で、かるく喉にふれて「おはようございます」と言ってください。
振動とともに、筋肉が動いたり、硬くなったり、やわらかくなったりするのを感じませんか?
そうです。
声は、声帯をふくめ、すべて喉の筋肉から作られます。
喉の中に、ステレオやスピーカーは入っていません!
あたりまえの事実ですが、わたしたちは忘れがちです。
この筋肉の動きで、声は変化します。
したがって、筋肉の運動性が向上すれば声は出しやすくなります。
つまり、「良い声」になるのです。
もちろん、「良い声」の基準はありません。
上下の比較も点数化もできません。
そこには各人の個性も加味されます。
しかし、歌を自在に歌えたり、他人からすてきな声と評価されたりすれば、おおむね「良い声」のカテゴリーに入ると考えています。
声にかんして、耳鼻咽喉科の医師は、声帯(内喉頭)から考えます。
ボイストレーナーは、声の出し方を教えてくれます。
本書では、簡単な体操によって、喉の筋肉の動きを活性化させ、発声能力を高めます。
これまでの多くの喉頭を調べてきました。
歌手、アナウンサー、俳優、声優、一般の方々、さらには摘出喉頭(ご献体いただいた解剖による)の軟部組織まで。
その結果、「喉の筋肉の柔軟性ならびに活動性を獲得すると、声は良くなる公算が大きい」とわかったのです。
よく「楽に声を出しなさい」と言われますが、具体的にどうすれば良いのかわかりませんよね。
それをお教えします。
なお、高音やビブラートなど目的別の詳解やトレーニング方法は上級編でお伝えします。
上級編は、この初級編の体操を中心として展開していくため、本書をじっくり読んで理解し、完全に習得してから臨んでください。
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2011-02-15 01:41