嚥下ストレッチ お詫びと重要情報公開


この度は、わたしの体調不良(強度のめまい)によって無料嚥下ストレッチ会を中止することとなってしまいました。
毎度、楽しみにしていた方々を失望させ、誠に申し訳なく思います。
心よりお詫び申し上げます。
ここに嚥下ストレッチの真髄である「喉頭蓋(食べ物を食道に流し込む交差点に存在するうちわ状の軟骨のふた)を外皮から操る方法」を載せます。
ひとによっては効果抜群の場合もあれば、まったく効果なしのケースもあります。
「やってみなければわからない」程度の手法ですが・・・
まだまだ完璧では無かったため、当サイトでも報告していません。
さらに、受術された方にも他言は無用にお願いしていました。
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さて理屈を述べます。
まず、食べ物を飲み込む際、必ず甲状軟骨が上がります。(これを挙上と言います)
やってみましょう。
ゴクンと飲み込むとき、甲状軟骨は上へ移動します。
唾でもOKですよ。
その行動によって喉頭蓋はペタンと倒れ、食べ物を食道に導きます。
さまざまな理由で摂食障害に陥った方の多くは、甲状軟骨が正確に上がっていきません。
したがって喉頭蓋の動きも不正確です。(VF検査などで検証済み)
そこで、この喉頭蓋の動きを補助するのが今回の方法です。
さあ、やり方です。
食べ物を飲み込むとき、意識的に舌骨を前方へ突き出してください。
そうです。
簡単ではありません。
これには舌骨の運動範囲を増やさなければできないので、当サロンでは嚥下ストレッチを行っていたのです!
さて舌骨が前方へ移動すると、甲状軟骨は挙上しやすく、喉頭蓋は一旦立ち上がります。
続いて甲状軟骨がうまく下がれば(これを下制と言う)、喉頭蓋が一気に倒れ込み、正しい飲み込みを完成させます。
甲状軟骨の挙上および下制は、外皮から補助できます。
したがって、舌骨周辺の筋肉の柔軟性と運動性がアップすれば、飲み込む際に喉頭蓋をコントロールできるようになります。
しかしながら、やはり難しいと思いますので代替案をお伝えしましょう。
それは・・・
食べ物を飲み込むとき、意識的に下顎を突き出すのです。
舌骨は難しくても、下顎なら簡単。
そして、飲み込むポイントを計りながら顎を引きます。
もちろん、喉頭蓋の運動性に対する影響は少ないのですが、何度も試みて角度や強さを習得していけば、ある程度は思い通りになる可能性があるでしょう。
実際、ある病気で飲み込みが困難になった方に試してもらったところ、うまく行くときもあって、「これまでは時間がかかって食事がつまらなかったけれど、食べるのがちょっと楽しくなったよ」と喜ばれました。
試行錯誤が必須ですが、改善の意欲と根気がございましたら、是非、トライしてみてください。
多少でも改善されますよう心よりお祈り申し上げ、嚥下ストレッチのサイトを終了させていただきます。
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X-P写真を加工した絵




ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



追記1:舌骨に指を引っ掛け、前に引き出しながら嚥下動作を行うと、驚くほど飲み込みがスムーズになります。
ただし、このテクニック(手技)は簡単ではありません。
素人判断で行うとケガのもとになりますので、ご注意ください。



追記2:これまで無料嚥下ストレッチ会へ通ってくださった皆様へ。
開口嚥下法は喉頭と顎関節の動きが重要です。
しっかり開口訓練と頚部ストレッチを行い、誤嚥には十分に気をつけてください。
最後に・・・
いつの日か、再開できるよう養生に精を出します。
そして、さらに効果的な手法開発の研究を続けて参ります。
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何も意識せず食べ物を食べられるって、
とても幸せなことなんです・・・
摂食・嚥下困難で苦しんでいる皆さまの
回復を心より祈っています。






~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2011-02-09 03:39