2010年 03月 21日
アダム・ランバートの喉を解く
USAの人気テレビ番組 「アメリカン・アイドル」 のオーディションで一躍有名になったアダム・ランバート。
彼の言動はさておき、神の声域を持つと噂されています。
You Tubeや放送機関から映像をゲットして、彼の喉をじっくり検証してみました。
残念ながら、現役バリバリの歌手ゆえ、喉のアップ写真も肖像権侵害にあたる可能性もあるため、言葉で説明します。(インターネットやテレビで各自ご確認くださいませ)
①発声していない状態の喉と首の画像を探し出し、静止画でホールドします。
ここで特徴的な点を挙げます。
1:身長も高いのですが、首もかなり太い
2:喉を最大限拡大して、目を凝らして観察すると、甲状軟骨が非常に大きく、横幅もある形状をしている
3:そのためか、喉頭隆起は目立たない
4:横を向いたとき、甲状軟骨エッジが外側よりに存在していることから、大きさを確認できた
5:舌骨の位置は目だっていない
②低音・中音・高音を発した瞬間の静止画を探します。
もちろん喉まわりが観察できる画です。
まず、これが大変です。最適な画を探し出すのに、とんでもない時間がかかってしまいます。
③各音域の喉と首を、発声していないときの喉と首の状態と、徹底的に比較します。
1:中低音は、一貫して、優秀な甲状軟骨を利用して軽やかに発している
2:高音時には、驚くほど舌骨の位置が変化し、伸びやかな高音共鳴を可能にしている・・・ それも余裕綽々で!
3:どの音域も、力みが少ないため、聴き手の心にしみこむ艶声となっている
4:音に対して、胸郭の動きが一致している
5:口の最大開口はないが、舌骨の下制も軽々と行ってることから、口腔共鳴も良いバランスと考えられる
6: 《極秘事項》 おぉ、なるほど・・・
これは彼の最大特徴となるので、発表を控えます
きっと彼は、どんな声域でも、何でも歌える喉運動性能を持っているので、勝手に自然に声を簡単に出しているだけだと思いますが・・・
7:ただし、この状態はもろ刃の剣で、今後の彼の変化を観察し続けようと考えています
「アダム・ランバートのような声にして欲しい」 とおっしゃる方がいました。
生まれ持った甲状軟骨の形状や喉構造は変えられませんが、喉筋運動は改善することは可能です。
ただし、アダム・ランバートのような思い通りの声になる可能性は、五分五分でしょうか。(やはり、個人差が大きいです!)
実際に施術を続けて、柔軟性と筋力を獲得できるかどうかにかかっています。
そう、喉の運動神経が良いか悪いか・・・
これは、ひとによって異なります。
もし、全員が簡単にできてしまえば、世の中は偉大な歌手だらけになってしまいます。【爆笑】
ただし、歌唱力 (テクニック) の獲得は別です。
それは、優秀なボイストレーナーから習ってくださいね。
実は・・・、喉頭の運動性が向上すると、歌唱力は面白いように自然に身についてきます。
きっと、歌っている感覚さえないくらい、自分を表現できる素晴らしい状態になるでしょう。
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2010-03-21 14:43