2010年 02月 23日
ボイストーク With JOY Part1
テレビやラジオで活躍中のグリーンウッド・ジョゼフ (通称 JOY:ジョイ) さんと対談しました。
JOY君は、以前より、当サロンでボイスケア (施術) を受けていました。
今般、ご許可をいただき、彼のいだく声に関する素朴な疑問を、トーク形式でお答えします。
また、この企画は複数回にわたってお伝えする予定です。
JOY君は、非常に優秀な喉 (大きさと形状) をお持ちのタレントさんで、とても素晴らしい声をしています。
歌手でもあります。
本当にセクシーな音色です。
ファンの皆さんに喜んでいただくために、さらに良い声になるよう当サロンでメンテナンスをしているのです。
この先、もっともっと多くの方々に、感動を与えるステキな声になるでしょう!
さて、第1回目は、お酒 (アルコール) と声です。 ← さっそくきましたね!
JOY
こんにちは、いつもお世話になります。
今日もよろしくお願いします。
じゃあ、いきなりですが、お酒の質問です(笑)。
よく、アルコールを飲むと声が良く出るって言われていますが、本当ですか?
何だか、声が、出ているような気になっているのではないかと思えるのですが・・・
會田茂樹
おっしゃる通りです。
アルコールで声が出やすくなる、そして、アルコールで声が出にくくなる、実は、両方共に正しいのです。
そこには、程度 (酒量) が関係しているのです。
ほんの少しアルコールを摂取すると、声帯の筋肉の血のめぐりが良くなって、振動効率が上がります。
そのため、声が出やすくなります。
量は、個人差がありますが、ビールならコップ2~3杯、ワインならグラス1杯でしょうか。
しかし、飲みすぎると、JOY君がおっしゃったように声が出ている気になっているだけになります。
そう、声は出しにくくなり、声の質もガクンと落ちます。
JOY
やっぱり、そうでしかた。
會田茂樹
カラオケなどで、最初はスムーズに気持ち良く歌っていたのに、だんだん歌うのが苦しくなり、ガラガラ声になってしまう経験は誰でもあると思います。
これには、二つの原因が考えられます。
一つ目は、お酒を飲むことによって、喉の奥深くまでアルコールが到達し、声帯粘膜に刺激を与えてしまいます。
さらに、アルコール度数の高いお酒を飲むと、粘膜を傷つけ、声帯振動を阻害します。
ウオッカやウイスキーをストレートで飲むと、喉が焼けるような感じになりますよね。
声にとっては危険です。
二つ目は、飲んでから時間がたち、息にアルコールが混じってきたときに起こります。
つまり、吐く息にアルコールの成分が入り、声帯や粘膜を乾燥させてしまいます。
呼気にアルコールが検出されるのは、飲酒運転の検査で周知だと思います。
声帯は、乾燥に弱く、乾いてしまうと声が出なくなります。
また、アルコールを飲むと、顔や目が充血したり、手足がむくんだりしますよね。
同じように、声帯も充血して、むくみます。
声帯がむくむと、振動しにくくなります。
さらに重くなります。
声門 (声帯の間) も開き、息がもれて、かすれ声になってきます。
したがって、高音が出ず、ガラガラ声になって、繊細な歌のコントロールが不可能になるのです。
この状態で、がんばり続けると、声帯筋の毛細血管が破れて、微細な出血をします。
ところが、声帯の粘膜は強く厚いため、外に漏れることが少ないので、声帯筋と粘膜の間に血がたまってきます。
ますます発声を強いると、その粘膜がダバダバと緩慢に動き、出血した部位が、まるで焼いたお餅のようにふくれてきます。
これがポリープの概要です。
したがって、お酒を飲んだときは、細心の注意をしなければ、喉の不調や病気になりやすいのです。
JOY
よくわかりました。
飲むときに気をつける点はありますか?
會田茂樹
なによりも適量が大切です。
楽しいから、美味しいからといって、たくさん飲みすぎないのが一番です。
喉や声に影響を少なくするアルコールの飲み方が四つあります
お教えしますね。
一つ目は、飲む前にボイスケアサロン声専用キャンディをなめてください。
このキャンディに含まれる高純度のヒアルロン酸で声帯粘膜を保護します。
自分はもちろん、仲間 (上村憲一郎先生、Akira先生、桜田ヒロキ先生、友人の歌手や家族など) でも試しました。
とくに、カラオケの際の飲酒には効果てきめんでした。
二つ目は、チェイサーを準備してください。
チェイサーとは、アルコール度数の高い酒をストレートで飲むとき、口直しの目的で飲む水のことです。
声を大切にするひとにとっては、強い酒のときだけでなく、ビールやチューハイのときも、同じようにチェイサーを利用することをおすすめします。
そう、水分を多くとってください。
可能なら、炭酸水素イオンを多く含んだ、常温の天然水が良いでしょう。
和食や寿司のときは温かいお茶でも構いません。
三つ目は、タバコはさけてください。
タバコの煙は、声帯や喉内部の粘膜に悪影響です。
つまり、乾燥や刺激に関して、さらなる相乗効果を与えるためです。
受動喫煙にも気をつけてくださいね。
最後の四つ目です。
もし、飲みすぎたときは、いつもより多くの水分を摂取してください。
寝込む前に、枕元に水を用意すると良いかも。
途中で目覚めたり起きたりしたときに、少量でも水を含んでください。
声帯の保湿と共に、胃酸逆流も防止できます。
また、粘膜活動を盛んにする目的で、ビタミンCを服用するのも良いでしょう。
さらに、咽頭から鼻口腔の通りを良くするために、リフレッシュ・シートを使用するとベストです。
JOY
なるほど・・・
これからは、會田先生の指示を守って、適量を楽しく飲むようにします。
會田茂樹
先日、JOY君と一緒にワインを飲みましたが、JOY君はワインとお茶を交互に飲んでいて、上手に付き合っていましたよ。
JOY君は、とても優秀な音をだせる喉を持っています。
ファンの皆さんのためにも、大切にしてくださいね。
話はかわりますが、もうすぐ誕生日ですね。
JOY君の生まれ年の高級ワインがありますから、今度ぜひ一緒に飲みましょう!
JOY
ありがとうございます。
生まれ年のワイン楽しみです!
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
追記:JOY君は、現在、頻繁にメディア出演しています。彼の Good Voice をお楽しみください。この先、まだまだ素敵な声に変身しますよ。だって、この會田茂樹が付いていますからね・・・(笑)。乞うご期待。
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2010-02-23 16:54