2010年 01月 18日
さあ、マイク乗りを良くしよう!
トップアーチストのレコーディングに立ち会うことが多々あります。
やはりCDをリリースしても、売れなければ意味がありません。
CDを世に送り出すには、それはそれは多くの人々がかかわっています。
その関係者全員の生活がかかっているのです。
さて、その中に録音担当のスタッフがいますよね。
ときにマイクに関して話し合いを持ちます。
そこで 「マイク乗りが良い・悪い」 を頻繁に耳にします。
今回は、外喉頭筋から考察する 「マイク乗り」 について検証してみましょう。
録音担当者からマイクの音響を学びました。
当然のごとく音は空気の振動です。
この振動を電気信号に変えるのがマイクです。
つまりマイクに振動を伝えやすくしなければなりません。
その効率が最も良いのが 『声の密度』 をあげることです。
声の密度?
音声波形を見てください。
オシロスコープを使用し、赤線も青線も同じ波形です。(突き出た部位の形状を把握しやすいため二本掲示)
次の図は、術前のひとの声の様子です。
「あー」 音の連続発声です。
二つの事実がわかります。
まず、線にギザギザが多いこと。
二つめは、線の山谷の先端がとがっていること。
とくにマイク乗りに関しては、最初の線のギザギザが問題になります。
これは、音とがうまく出ていなかったり、声がかすれていたりして、実線になっていません。
また、二つめの鋭角の線は、過緊張性発声による 「硬い声」 を呈しています。
これらを踏まえたうえで、適切な施術を行います。
喉頭周辺の過緊張を取り去り、舌骨の前方移動による共鳴腔拡大して、「硬い声」 を改善します。
そして、輪状甲状筋の活動を促進し、その結果 「声を張る」 行為が可能になります。
それでは、術後のデータをご覧ください。
あきらかに、変化しました。
線のギザギザがほとんどありません。
また、山谷の先端も、まろやかになっています。
そして、聞こえも良くなったのです。
施術を受けたひとが、驚くほど美声になりました。
術前術後の録音の比較も、ぜんぜん違っています。
「しなやかに響き、よく通る声」 になりました。
つまり、『声の密度』 があがったと言えます。
マイクは、音の波を、一旦、電気信号に変え、再び、音の波に変えます。
そう、波形の美しさが、即、声の良さに比例します。
あなたも 『声の密度』 を向上させ、マイク乗りも、聞こえも、極上にしませんか?
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2010-01-18 12:44