2010年 01月 11日
輪状甲状関節の大切さ
高音発声に大切な輪状甲状筋。
この筋肉が収縮し、輪状甲状関節をスライド&屈曲させ、声帯筋を伸ばして高音発声をします。
触診や解剖で、もともと輪状甲状関節の動きが悪い、あるいは動きに左右差等があって正しく動いていないひとが多い真実がわかってきました。
巷では、「繰り返しの発声トレーニングで、高音は必ず出るようになる」と言われているそうですが、本当に確かなのでしょうか?
輪状甲状関筋は、輪状甲状関節を動かすために存在しています。(輪状甲状筋は、関節運動筋であり形状支持筋でないため、isometricsによる高音発声の効果は望めません)
つまり、先に関節が動かなければ、筋肉は絶対に動きません。
輪状甲状関節が硬くて動かないひとは、どのような発声練習をすれば輪状甲状筋が動くようになるのですか?
輪状甲状関節の動きを大切にしてください。
赤楕円部が輪状甲状関節です!
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
追記1:問い合わせや講習会での質問で「輪状甲状筋を鍛えて高音を出したいのですが、どんな高音発声訓練や裏声発声トレーニングが有効ですか?」と頻繁にきかれます。輪状甲状筋を正しく理解し、ご自身の輪状甲状関節の可動チェックをクリアしているなら、答えるのは可能ですが、ただ単に質問されても、答えに窮します。
足の関節が悪くて歩けない人が、サッカーの技術練習をして、Jリーガーになれますか?
追記2:外皮から輪状甲状関節が正しく動いているかどうか判断できます。輪状甲状筋の起始停止は、輪状軟骨から甲状軟骨に向かっているため、輪状軟骨が持ち上がるように作動します。しかし、実際は、甲状軟骨が固定されていないので、甲状軟骨も多少前屈します。この原理を利用すれば、賢明なみなさんなら、どのようにすれば輪状甲状関節の動きを調べられるか、もうおわかりですよね。
★ 発声は、イメージだけのメルヘンチックではなく、現実のシステマチックなのです!
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2010-01-11 07:38