2009年 11月 08日
身体能力 = 喉頭能力
スポーツを上達させるには、最初に基礎的な身体能力を高める必要があります。
身体の筋肉や関節が硬い場合は柔軟体操を、筋力が弱い場合は筋トレなどでしょうか。
声は、声帯を含め、すべて筋肉から生成されます。
したがって、スポーツに対する身体能力と同じように、喉頭能力が高くなければ美声は得られません。
喉頭周辺の筋肉が硬い場合、輪状甲状関節や披裂軟骨の回転性が硬い場合、発声関与筋が脆弱な場合は、概して声が良くありません。
このときの「良くない」とは、思い通りの声が出ない、きれいに聞こえない、響かない、高低大小のコントロールができないなどの意味です。
遊び程度のスポーツなら身体能力アップはそれほど必要ありません。
しかしプロや競技で勝ちたいなら身体能力アップは必須となります。
その身体能力に各スポーツの技術が活かされたときトップアスリートになるのです。
歌や声を誰よりも良くしたいなら、一流になりたいなら、まず喉頭能力を高めてください。
喉頭能力が最高潮に達し、そこに歌唱テクニックと歌心が乗れば、大勢の人の心を揺り動かす感動歌が可能になります。
なお、当サロンでは歌唱技術や発声テクニックそのものは教えていません。
それらは以下の条件を満たすボイストレーナーや指導者から習ってください。
①微細な声の変化を聞き分けられる耳を持っている先生
②あなたの喉を熟知している先生
③発声時に何が起きているのか(発声医学や構造)をキチンと分かっている先生
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
追記1:「声(特に高音)が出ないのは根性と練習不足だ。練習量を倍にしてガンガンやるぞ!」と指導され、乱用し過ぎて筋断裂を発症した患者さんをここ数カ月で少なからず診ました。もちろん耳鼻咽喉科で診てもらっても「声帯には問題ない」と言われています。筋断裂を放置し、傷口をさらに大きくする過激な発声練習で、治りが大変悪くなってしまいました・・・。(傷口を常に広げ長期に渡った場合は、その部位が完全に瘢痕化して筋運動が生涯不能に陥りますよ) 誠に恐ろしいことです。自分のためにも正しい知識を持った指導者から習いましょうね。
追記2:喉頭周辺筋に関しては世界一の知識と経験があることを自負しています。しかし喉頭の各筋肉は小さく細かいため判別できないケースも多々あります。また相手は曖昧性が主となる軟部組織ですから、喉頭能力向上を含め、改善程度や回復期間は、個人差が激しいのも特徴です。(運動部の部活でまったく同じ練習をしているA君とB君が、半年後にA君はレギュラーにB君は補欠となっている・・・。これと同義です)
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2009-11-08 11:05