2009年 10月 12日
一度で改善する人 そうでない人
声が出にくい、声が変、声がかすれる、高音が出ない・・・、などの症状改善のために全国から多くの方々がいらっしゃいます。
ほとんどが 『一発で治るのでは!?』 と過大な期待をされて来院されます。
しかし1回の施術で完璧に改善できるのは極々僅かです。
ただし、即時効果は抜群で 「あぁ、声が出しやすい・・・」 「治ったような気がする!」 「おぉ、かすれが減ったよ・・・」 と感じます。
しかしながら筋肉 (軟部組織) の特性ゆえ、短い人で数時間、長い人で数十日で、元に戻っていきます。
それでは、どのように声は作られるのでしょう。
大雑把ですが以下の通りです。
声は、声帯の振動によって音源が作られます。
その音源を加工して美声にするのが喉頭室や咽頭などの共鳴腔です。
そして、声帯も咽頭も、すべて軟部組織 (筋肉と粘膜) から成り立っています。
また、声帯は主に開閉と伸縮の4つの運動だけです。
その運動を声帯は自身では行わず、喉頭周辺の筋肉が行っています。 (若干の収縮は存在)
したがって、声帯に器質的問題がない場合、喉頭周辺の筋肉の運動性によって声の良し悪しが左右されます。
このような状況です。
筋肉には、①反応性、②記憶力、があります。
さらに上記 ① ② に、それぞれ個人差があります。
あなたは鉄棒の逆上がりが何回の練習でできるようになりましたか?
このようなレベルなのです。
會田茂樹の施術は、喉頭周辺にある細かい筋肉を探り出して、①と②を見極めながら筋肉の運動性をアップさせて発声を高めます。
さて、1回の施術で良くなるケースを紹介しましょう。
それは、3か月以内に喉頭筋バランス異常を発症した人ですね。
この症状以外は、ある程度長期にわたる複数回の施術が必要だと思ってください。
原因としては、大声を出した、声を使い過ぎた、高音を出し過ぎたなどでしょうか。
筋肉のオーバーユースによって、左右差が生じたり多少チグハグに動いたりしているのです。 (神経損傷は含みません)
繊細な触診やビデオ検査で判明します。
そうです、やはり個人差はありますが、概ね3ヶ月以内なら1回で良くなります。
その期間を超えてしまうと、筋肉は悪い癖としてバランス異常を覚えこんでしまいます。 (発声するために力んでしまい、過緊張性発声が完全に身に付いてしまいます!)
こうなると複数回の施術が必須となります。
悪くなってから、時間が経過すればするほど、良くなるまでの期間と施術回数も増えます。
それでも一度は治さないと、生涯その状態が続きます。 (病気ではないため美声に固執しなければ問題ないと言えば問題ないのですが・・・)
声にトラブルや悩みがある場合は、できるだけ早めに受診されることをお勧めします。 (とくに喉に痛みなど存在する場合は、まず耳鼻咽喉科で声帯を診てもらいましょう)
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2009-10-12 05:16