2009年 08月 12日
喉頭の絶対筋能力
筋肉には反能力と記憶力があります。
これはスポーツを思い浮かべると良いでしょう。
練習を重ねることでバッティングが上手くなったりシュートが決まるようになったりしますよね。
躯体筋の柔軟も同じで、体の硬い人がストレッチングしたり体操したりすることで、徐々に体が柔らかくなっていきます。
声も同じです。
声は、声帯を含め、すべて筋肉で作られます。
使う道具は呼気という空気だけ。
喉の中に決してスピーカーやステレオは入っていません。
歌唱指導者やボイストレーナーについて練習していると、声が良く出るようになり歌が上手くなります。
しかし、優秀な先生に習っても、なかなか上手くならない人も大勢います。
これはいったいなぜなのでしょう?
それは、喉頭の筋肉の動きが硬く反応性に乏しいからなのです。(高音が出ない人や金属音的な高音しか出ない人は、輪状甲状関節の動きが鈍っている場合がほとんどです!)
喉頭の運動性に長けている人は教えられなくても独りでに出来てしまいます。
指導者なんて要りません。
先天的な素質かもしれません。
いわゆる天才ですね。
けれでも大多数は異なります。
もし、あなたがその大多数に属するならば、天才に打ち勝つために行って欲しいことがあります。
それは・・・、喉頭能力のアップです。
多くの喉を診てきましたが、残念ながら、ほとんどの人が自分の楽器である喉を100%使い切っていません。
実際、立派なグランドピアノを持っているにもかかわらず、フレーム内に毛布をぎっしり詰め込み、88鍵盤の上下20鍵盤にガムテープを貼って、わざわざ鳴らないようにしながら弾いている・・・、つまり歌っている人が多くいます。
自分の喉状態を知らない人が多いことに驚きます。
優秀なスポーツ選手が、自分の体の状態や身体能力をないがしろにすると思いますか。
著名なピアニストが、自分のピアノを大切にしないと考えますか。
まず、これらを改善してください。
それには、何よりも喉頭周辺筋に柔軟性を与えなければなりません。
日本人には努力型発声や過緊張性発声が本当に多い!
高音や低音・・・、どのような音にでもラクラク反応できる絶対筋能力を養ってください。
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
追記:筋肉は縮むことしかできません。筋肉はタンパク質であるアクチンとミオシンからなる筋原線維を構成して筋肉は成り立っています。喉頭の小さな筋肉も同じ構造です。私たちは何ら気にせず声を出したり歌ったりしていますが、すべて筋肉が担っていることを忘れてはいけません。ノドの性能が最高に高まった状態(絶対筋能力)で声を出したとき初めて人を感動させる芸術に至るのです!
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2009-08-12 06:22