2009年 07月 29日
速報 痙攣性発声障害の喉頭内アプローチ
喉頭周辺筋が柔らかい人・・・、すなわち声に問題なく美声に近い人は、甲状軟骨をひょいと反転させ披裂軟骨小角や後輪状披裂筋の一部に触れて手技を施すことができます。
しかし、機能性発声障害の人・・・、特に痙攣性発声障害や過緊張性発声障害の方は、甲状軟骨翼に付着している筋肉(中・下咽頭収縮筋と輪状咽頭筋)が硬く反転どころかグライディングもできません。
今回、痙攣性発声障害に罹患している患者様で、初めて喉頭内のアプローチ(披裂軟骨の他動的回旋、後輪状披裂筋のストレッチとマッサージ)ができましたので報告いたします。
この患者様は内転型SDの本質を実によく理解しており、独自の方法(漢方薬など)や筋感覚の練磨で攣縮を回避して、日常生活に支障を来たさない程度までコントロールしています。
素晴らしいの一言です!
さて、この患者様も複数回の施術を受けていただいていますが、このたび初めて甲状軟骨内のアプローチができました。(かなり深く母指を刺入しています!)
後輪状披裂筋が弛緩すれば、「詰まる」現象が低下し、発声が楽になるのは必至です。
きっと更なる改善が期待できますね。
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
追記:写真撮影のご協力ありがとうございました。この写真から、より詳しく調査して筋状態を確認します。声の改善を心よりお祈りすると同時に御礼申し上げます。
~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice
| 2009-07-29 15:48