声を高く出すポイント


高い声の聞こえには2種類あります。

①キーンと金属音的な硬い高音
②滑らかで聴き心地の良い高音

あなたはどちらの高音を求めていますか?
①を求めるあなたは、一人でのカラオケや弾き語りにとどめましょう。
硬く強い音は、聞く人の心を閉ざしてしまいます。
また、その声を聞き続けると疲れてしまいます。
そんなキツイ声は聞きたくありません。
まるで拷問ですね。
当サロンに来るプロのヘビメタ歌手でさえ、聴き心地の良い声を出せるよう希求してきます。
筋肉はしなやかさを保っていないと強く収縮できません。(つまりシャウトするにも喉頭の筋柔軟性が必須なのです!)
心を打つ高音は、声楽もオペラもJ-POPもロックもかわりはありません。

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①は声帯を金属のように固めて高音を出します。
そして、振動率も悪いためブレスが短くなります。
②ができる人は①も可能ですが、①しかできない人は②はまったく不可能なのです。←重要
さて、それでも①の音を求めるなら方法があります。
手で甲状軟骨を押し込み輪状甲状関節の動きを止めて最高音で何度も絶叫することです。
これを繰り返せば喉詰めの超過緊張発声が可能になり、誰からも嫌われる高い音声になれるでしょう。(喉に危険なので決してまねしないでくださいね・・・)
次に②です。
即時習得は難しいかもしれませんがポイントを4つ挙げましょう。
ⅰ輪状甲状関節が動くこと
ⅱ喉頭周辺筋に柔軟性があること
ⅲ上喉頭動脈の血流が豊富であること
ⅳ声帯筋が柔らかく声帯粘膜が湿潤していること
これらのどれか一つでも欠けると②の高音は出ません。
もともとⅰからⅳまで最初から獲得している人も大勢います。
そのような人は何もしなくても自然に自動的に②ができてしまいます。
うらやましいですね。
ⅰからⅳまでのいずれかができていない人は治療または調整が必要です。
そうですね・・・、10人中9人程度は該当すると考えます。

歌は、人に聴いてもらい、人に感動を与えるのが重要な役目です。
自己満足の声ではダメなのです。
素敵な高音を獲得しましょう。




ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記1:②のポイントを獲得する具体的な方法
ⅰ輪状甲状関節モビリゼーション
ⅱ喉頭クリニカルマッサージ
ⅲ甲状軟骨舌骨間膜ストレッチ
これらを獲得したうえで歌唱テクニックを学んでいけば、極上の歌手になる可能性が高くなるでしょう・・・


追記2:高音発声は輪状甲状筋が担っています。これは間違いのない事実です。しかし輪状甲状筋が動かない人もたくさんいるのも事実です。それは輪状甲状筋の動く環境が整っていないのです。輪状甲状筋を正しく理解し活動させてください!
あなたの輪状甲状筋は動いていますか?
輪状甲状筋の動きがない状態で高音発声を練習していると、①の硬い声が癖づいてしまいますよ!


追記3:ピッチ(音程)のコントロールには輪状甲状筋と外側輪状披裂筋が重要な役割をします。そして音色に最高関与する第4フォルマント形成器官として喉頭室があります。その形成変動のために仮声帯と後輪状披裂筋も大切なことがわかってきました。



追記4:高音発声の練習をしていれば必ず高音がでるようになる理想をいだくのはやめましょう。物理的に不能な ≪ノド状態≫ にあるひとは、たとえ何年練習してもできないのです。
実は、10年間、有名な音楽教室でボイストレーニングに通っていても思うように高音が出なかった方が、會田茂樹の施術を受け、アッという間に素晴らしい高音が出るようになったケース(症例)があります。その人いわく「この10年間はいったい何だったんだろう・・・」と嘆息を漏らしていました。




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-06-10 10:49