2009年 04月 30日
披裂部に左右差のある過緊張性発声
外皮からの触診でも右甲状軟骨翼最奥部の筋緊張が把握できる方の喉頭内部をファイバーで検査してみました。
やはり、右仮声帯が前方へ張り出し、声帯上部を覆ってしまい、正常な気流を妨げています。
さらに、右披裂部軟部組織が右梨状陥凹と接触し、粘液が泡状になっています。
声帯も正中から外れ捻転し、シンメトリーな振動は阻害されています。
これでは良い声は出ませんよ・・・
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
追記1:痙攣性発声障害(SD)や音声振戦症の方も、この写真ほどではありませんが、喉頭各筋の筋硬度が非対称の場合が多いと感じています。やはり発声しやすさを確保するためにも、筋過緊張や筋バランスの是正は必須だと思います。
追記2:GID(性同一性障害)の方で≪声を高くする手術≫を受けた後の「声が出難い」「声がかすれる」患者様も、上記傾向が多いと感じています。筋シンメトリーに基づく発声は、高音をきれいにしますよ。
~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice
| 2009-04-30 19:58