2018年 12月 08日
バリトンとカウンターテナーの関係【過去記事再掲載】
喉頭形状から考察した場合、優秀なバリトン歌手の第一条件は、やはり甲状軟骨や舌骨がある程度大きいこと。
楽器で言うならバイオリンではなくチェロのようなもの。
これまで私は素晴らしいバリトン喉をたくさん触ってきました。
同様に、カウンターテナーの喉頭も数々触ってきました。
喉の中でいったい何が起こっているのか?
様々な角度から調べました。
今回は、声帯粘膜振動と声帯筋運動のバランス率に関しては割愛し、甲状軟骨の特徴のみお伝えします。
カウンターテナーの多くは、バリトン歌手とまちがえるほど立派な甲状軟骨を持っています。
しかし、一点だけ異なります。
それは、甲状軟骨の厚みです!
丁寧に喉頭周辺を弛緩させ、甲状軟骨を軽く反転させながら厚さを測ります。
カウンターテナーを得意とする歌手は、ほとんど甲状軟骨翼が薄いのです!
車のエンジンで例えるなら、排気量は大きいが軽い素材で作られた超高級レーシングマシンに相当します。
それゆえ、発声の運動性能に優れ、どのような音域にも対応できるのでしょう。
これは、持って生まれた資質ゆえ、後天的には変えることができません。
やはり、選ばれた方々なのですね。
ブラボー!
ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)
~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice
| 2018-12-08 08:56