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声の短問短答【続編】410


「緊張をほぐす歌唱体操を見ました。お尋ねしたいのですが、マイクを持って行っても大丈夫でしょうか?」

喉ニュースをご愛読くださりありがとうございます。
時限掲載をご覧になられた方は相当な強運の持ち主ですよ。
さて、ご質問の件です。
基本的にマイクの場合も同じ。
両手で持ってください。
利き手でマイクボディの下側、反対手でマイクボディの上側を握ります。
マイクヘッドを口に向け、前腕が落ちないよう気を付けてください。
常にショルダールーズの概念だけは忘れないでね。

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喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-31 06:43

講義情報


音楽大学の学生有志SEIKEN〔声研〕から講義を懇願されました。
このところ研究と施術が多忙を極めているため丁重にお断りしました。
その後も学生たちは熱意あるお願いを繰り返したため、依頼を受ける運びとなりました。
ならば、完璧な内容を提供しましょう。
これまでわたしが研究解明してきたベルカント唱法のすべてをお伝えします。
世界で活躍するオペラ歌手・声楽家が誕生することを願って・・・

日時:平成28年7月7日(木)
演題:真のベルカントを学ぼう!
場所:新宿区◆◆◆◆◆◆◆



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喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-30 04:46

舌が長い?


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「あなたは舌が長いから滑舌が良くないのよ」と言われ、気にして来院したナレーターがいました。
いろいろ調べてみると、決して長くはありませんでした。
ただ、このひとの大きな特徴が二つありました。
①舌骨が深く入っている
②茎突咽頭筋がTightになっている
そう、この二つの状態によって舌が回転して前方に突出しているのです。
おさらいです。
舌根の正しい位置を確認しましょう。

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下顎内にある舌を透過した様子
オレンジ色部が舌(くるっと回って空中に浮き、舌骨で支えられています)
赤色部が本当の意味での舌根(多くのみんなが思っているのは舌奥)
紫色部は筋腱移行部(ここが硬くなると舌の動きを制限され、滑舌が悪くなることが判明!!!)

さて、ここからが医学的。
舌には、骨と交通を持たない内舌筋と、骨に付着する外舌筋があります。
内舌筋は、舌の本体そのもの。
種類は4つ。
上縦舌筋、下縦舌筋、横舌筋、垂直舌筋。
次に外舌筋の種類。
同様に4つ。
最も大切なものがオトガイ舌筋。
そして、舌骨舌筋、茎突舌筋、口蓋舌筋。
ただし、口蓋舌筋は舌の筋肉ではなく、口蓋の筋肉に
属していると記載のある医学書もあります。
機能としては、大まかに『内舌筋は舌の形状を変えること』、そして『外舌筋は舌の位置を変えること』と覚えましょう。 
外舌筋に関して、もう少し詳しく述べると、オトガイ舌筋は重要な3種の動きを担っています。
舌の突き出し、舌を引っ込める、舌の下制(下げること)です。
舌骨舌筋はオトガイ舌筋と共同で下制を、茎突舌筋は舌の
挙上(上げること)を行います。
そうです、舌ってとても大切。
よく理解して、流れるような滑舌を獲得してください。
正しい機能を知ると「いま、自分の舌はどのように動いているのか?」「言葉をかみやすいときは、どうすれば良くなるのか?」が次第にわかってきます。

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追記:滑舌を良くするには舌の血液循環を良くしてください。皮膚上からオトガイ舌骨筋を、筋線維に沿って Massage すると良いでしょう。オトガイ舌筋ではありませんよ。手法は二つ。Skin reduction method と Skin push method です。正しく行えば、これで完璧。





喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-30 00:34


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名高い歌舞伎役者、能や狂言の方々の外喉頭も多く診させていただいております。
これまで度々ご招待いただき、歌舞伎座、国立劇場、観世能楽堂など各所へ行きました。
楽屋挨拶させていただきますが、いつも驚くのは、立派な胡蝶蘭の鉢植えの数。
数えきれません。
蛇足ですが、花の多さやゴージャスさで比べるなら美輪明宏さんの楽屋が最高でした!
さて、邦楽の声の話に戻しましょう。
いきなりキーポイントですが、和の唄には大切な特徴があります。
それは低音。
年齢や役柄の出世と共に低い声を求められます。(一部例外あり)
さらに、和の唄の多くは、呼気の空気圧を声帯に押し当てる発声を多用しています。
中でも「笑い」は、かなりの圧力がかかり、脆弱な声帯ヒダや声門裂を閉じる筋肉(外側輪状披裂筋、横披裂筋、甲状披裂筋)の力が弱いひとは、声が割れたり引っくり返ったりかすれたり(嗄声)します。
過使用していると、声帯結節などの音声障害に罹患しやすくなります。
ボイスケアサロンへお越しになるプロのボイスユーザーには、常に口を酸っぱくして言っている喉と声の条件が二つあります。
① お客さんに最高の状態の声を提供すること。 【そこに感動が生まれ、その結果として対価を頂戴する】
② その極上の声を長く続けること。 【最良のパフォーマンスを継続してこそ本当のプロ】
 
これを満たさなければ、お客さんは去っていくでしょう。
この言葉は邦楽だけではありません。
他のジャンルのミュージシャンやアーチストにも共通する普遍的事実なのです。
声楽でもオペラでもロックでもJ-POPでも演歌でも民謡でも同じ。
プロの歌手は、そのひとの声と曲で金を稼ぐのですから。
最後に、声帯に負担のかからない邦楽の「笑い」の手法は以下の三点です。
Ⅰ 喉頭の血流を増加させて、発声の運動性とスタミナの向上を図ること。
Ⅱ 動きながらでも正座した状態でも、歌唱肺活量〔※〕をアップさせ、呼吸効率をベストにすること。
Ⅲ 咽頭共鳴腔の中でも喉頭蓋の動きが関与しやすい部位の空間構築能力を身につけること。
この三点を獲得すれば、長く活躍できる喉と声を構築できるはず。
歌舞伎・能・狂言の、さらなるご成功とご発展をお祈りしつつ・・・


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追記1:歌唱肺活量〔※〕は当サロンの独自検査です。一般に計測する通常肺活量と歌唱肺活量は異なります。前者は一気に一定の呼気の流れを計測しますが、後者は呼気を大きくしたり小さくしたり早くしたり遅くしたりと変化をつけて計測します。通常肺活量は少ないのに、歌唱肺活量は増加するエリートボイスユーザーを大勢知っています。やはり、そのひとたちは、声や歌声が素晴らしいのです!!!



追記2:中学生のとき、祖父母と淡路島を旅しました。そのとき観た淡路人形浄瑠璃に感動したことを今でもはっきり覚えています。お土産で浄瑠璃人形(顔のみ)を買い、帰宅後、文楽の資料を集めて研究したことが懐かしく思い出されます。オペラはアリアを歌うほど大好きですが、昔から邦楽も大好きでした。





喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-29 00:45

声を良くするって?


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声を思い通りにする、高音も低音も楽々歌いたい・・・
これまでの研究の結果、不可能でないことがわかってきました。
求める程度によりますが、自由自在の声は可能です。
まず、声帯の運動能力アップと共鳴空間の構築。
たったこの二つ。
今回は声帯に関して。

①声帯は自分で動かない。
だから喉頭周辺の筋肉にやわらかさと筋力が必要なのです。
声帯開閉のための後筋と高音発声のための前筋。
後筋とは、後輪状披裂筋や外側輪状披裂筋のこと。
前筋とは、輪状甲状筋のこと。
当サロンおよび會田の各種アプローチで、柔軟性とパワーを養います。

②声帯は濡れていないと粘膜振動が難しい。
粘膜に乾燥は大敵。
そのために次の二つが重要。

1〔外部から水分を補給したり保湿効果を高めたりする〕
これには、水分補給が不可欠。
飲むのではなく、口腔から咽頭をうるおすように、少量の水を口に含んでください。
常温のボイスケアサロン声専用ウォーターがお薦め。
そして、粘膜の保湿効果をグッと高めるのがボイスケアサロン声専用キャンディ。
声帯粘膜の動きが良くなるため、薄く伸ばすのも容易になり、見事な高音が完成します。(粘膜構造により個人差があります)
素晴らしいのは即時効果があること。
残念なのは効果終息が早いこと。
それでも続けることで粘膜保湿率が徐々に向上し、常時、高音が軽々と出るようになった方々を多く知っています。
歌う前や声を使う前になめるより、サプリメントのように声帯粘膜改善と考えると良いのかもしれません。
食品で、身体に良くない成分は入っていませんから、安心です。
わたしも毎日数個なめています。
昔より、ピアノやピアニシモの高音がきれいに出るようになりました。
さらに、声を使った後の回復力か格段に向上し、声帯の振動効率が良いためか、呼気が少なくても声帯がよく鳴るので、発声に力が入りません。
以前は、甲状腺腫瘍による上喉頭神経外枝圧迫の影響で嗄声を発症するときがありましたが、最近は解消しましたね。
かすれ声は大変です。
なぜなら、声を張るために、喉に力が入るから。
喉に力が入ると、自由闊達な声は無理。
そう、このあたりがスポーツと酷似してます。
また、やわらかい振動に伴ってビブラートがうまくなってきました。
ビブラート(トレモロを除く)は、輪状甲状筋の運動と声門を通過する呼気のコントロールで決まります。
さらに、マイク乗りも格段に向上したのです。
繰り返しになりますが、発声は、楽器の要素とスポーツのファクターをあわせ持っています。

2〔分泌液の量を促進させる〕
まず、分泌液は何から作られるか?
唾液?
違います。
唾液も必要ですが、多すぎると声帯ヒダにくっついて発声を邪魔してしまいます。
適度が一番。
声帯粘膜に必要な水分は、内喉頭(内腔)から分泌されます。
では、分泌液の素は何か?
それは血液でしょう。
よって、喉頭内部の血液循環量が低下すると分泌液が少なくなります。
それが『乾燥感』です。(シェーングレンなどの病気もありますので酷い場合は病院へ)
特に重要なのが、甲状軟骨舌骨間膜から入り込む上喉頭動脈。
これが、内部に血液を送り込む唯一と言っても過言でないほどの重要な一本。
しかも細い。
そして、喉頭が深奥Position〔LDP〕であったり喉詰め発声したりすると、この間隙が狭くなり血流量が低下することを確認しています。
だからこそ喉頭の柔軟性が必須。
声帯粘膜が保湿され、やわらかくなれば、発声準備(アップ)の時間も少なく、さらに、スタミナも増します。
当サロンで標榜しているアプローチが以上です。

声を良くするのは難しくありません。
ただし、かなりの根気と強い意志が必要でしょうね。
簡単でないからこそ、獲得すれば、うらやましいほどの魅力があるのです。
声には。

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喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-28 00:14



只今、門弟を募集しています。

激烈な研究と施術の日々。
365日ほぼ休みなし。
専門すぎて儲けも少ない。


声だけで生活していくのは至難の業。
やっぱり興味を示さないのでしょうね。
このままでは外喉頭の研究および技能が途絶えてしまいます・・・
 


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喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-27 10:34

疲れと声


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家族や友人としゃべっていて、「ねぇ、疲れていない?」と言われたことはありませんか?
そうです、声は体の疲労に影響するのです。
では、なぜ声でわかってしまうのか?
疲労声の三大特徴から。
1:声が小さくなる(音量も音質も低下)
2:かすれる・こもる
3:リズムが遅れる(滑舌の低下も含む)
発声は運動と酷似しています。
いいえ、運動と言い切ってしまっても良いでしょう。
声帯も、それを動かす喉頭周辺も、筋肉と一部の粘膜や軟部組織で構成されています。
喉の中に機械やパソコンは入っていません。
これらは周知の事実。
喉も、四肢の骨格筋と同様、使いすぎれば疲れます。
実際、疲労とは、ファティーグファクター(FF)と言うタンパク質の蓄積です。
ここからが喉だけの特徴になります。
まず、発声のための明確な筋肉が確定していません。
つまり、どのように動いているのか、正しくは誰にもわからない。
結果、少しの疲労が、喉頭周辺筋の動きを阻害します。
さらに小さく細かい喉頭周辺筋ゆえ、四肢よりも、顕著に表れるのです。
そして、発声力が落ち、声が小さくなります。
呼気の減少や共鳴腔間構築能力の低下(声がこもる)も、声が小さくなるのを助長します。
加えて、疲労による血流不足によっても声帯の運動性能低下と浮腫み(むくみ)を誘発し、ますます声は小さくなります。
次にかすれ声(嗄声:させい)。
これは、以前、実験しました。
まずは、疲労していない、ここでは運動前の頚部横を写真撮影し、下顎最先端と喉頭隆起の位置を確認します。
次に、10メートルのダッシュを連続で10本。
全力で走ります。
インターバルは10秒程度。
走り終わった直後に、再び確認。
すると、運動前より喉頭の位置が奥まっていたのです。
そう、これは一過性のLDP (喉頭の位置が深い)ですね。
LDP によって嗄声が惹起されるのは、喉ニュースにも記載済み。 ⇒ LDP で声帯の後方が開いてしまう… それは「圧嗄声」
したがって、体の疲れに伴ってかすれ声になると考えます。
最後に、発声のリズムが狂ってきます。
これは、歌の中だけでなく、会話声でも感じ取ることができます。
あからさまではなく、何となく。
やはり、出し辛いのが主訴となるのでしょうが、この極小のリズムの乱れからも、疲労を見抜かれるのです。
疲労と声は大いに関係します。
疲れていては、良い声は出ません。
無理せず、正しい発声を心掛けてください。

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追記:体だけでなく、精神的にも疲れていれば、これまた運動性能は低下しますよね。心の平安も、声には大切な要因となります。




喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-27 00:11

お知らせとお詫び


嚥下ストレッチ 

参加者には電話またはメールでお知らせしましたが、本日の無料施術の会場が変更となりました。
VCS1は、エアコンの修理と清掃で使えなくなったため、近隣のVCS2で開催しています。
かなり狭く、ご不便をおかけしますが、何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。

會田茂樹


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喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-26 11:10

喉頭の動き三原則


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自由な声を出すには、喉の運動性能が必要です。 


心に響く歌声の歌手や、うっとりする美声の持ち主の喉をじっくり観察すると、ある共通の原則がわかってきます。
それは・・・
1:喉の筋肉が柔らかい
2:動きが二次元でなく三次元である
3:無意識に動いている
発声は、声帯を含め、すべて筋肉の運動です。
使う道具は呼気(空気)のみ。
結局、運動ですから、他のスポーツと同じように柔軟性が大切になります。
これが1の原則。
次に、喉の柔軟性は平面的な動きだけでなく立体的でなければなりません。
なぜなら、良い音(ここでは音楽的な見地)とは、平面に広がるのでなく立体化して前に飛んでいくことに他なりません。
この状態が「喉をあける」「喉を開く」と一般的に言われているものですね。〔咽頭共鳴腔の活躍が重要〕
これが2の原則。
最後に、1と2が意図的でなく、無自覚でなすこと。
そう、3の原則です。
悩んで、考えて、がんばり過ぎながら出すあなたの声に、聞くひとは魅力を感じません。
これら三原則を順に獲得して、ステキな声になってくださいね。
声の印象で人生は大きく変わります・・・


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喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-26 00:32


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皆さんは「喉をあけなさい」「喉を開きなさい」と指導を受けたことがありますか?
喉をあけることは、喉頭周辺に柔軟性があって、喉頭のPositionが深奥でない状態を指します。
また、喉ニュースでは《意識的に喉をあけるメカニズムは曖昧である》とお伝えしてきました。
喉まわりの筋肉が硬いひと(ここでは身体が硬いと同義)は、喉をあけることができません。
このようなひとは、努力しても難しいと思います。
逆に、喉まわりがやわらかいひとは、無意識に自然にあけられる。
本人も気づいていないケースが大半です。
力なんて要らない・・・
リラックスすれば喉頭(甲状軟骨と舌骨)が、しなやかに前方に移動します。
移動といっても数㎜程度。
喉を開くことができる歌手で実験しましたが、1㎝も前に張り出してくるひとはいませんでした。
こんな少しの動きで、フォルマントや響きが天と地ほど違ってきます。
さて、よく勘違いされているのが「喉をあける」=「喉を下げる」です。
実は、イコールではありません。
この点を正しく認識しなければ、不幸な結果を生む可能性がでてきます。
以下に注意を記します。

◆無理やり喉を下げる行為に注意◆
「喉を下げなさい。胸骨にくっつくほどしっかり下げなさい」と教えられたひとも多いと思います。
イメージトレーニングとしては良いのですが、喉頭医学と発声物理学の観点からはお薦めしません。
何が起こっているのか考えてみましょう。
喉を下げるとは、甲状軟骨を下制することにほかなりません。
つまり、力ずくで強要するわけですよね。
空間が大きくなる『感じ』をつかむためなら結構ですが、この状態での長時間発声は控えた方が賢明です。
ここで、状態と問題点を列挙します。
●胸骨舌骨筋、甲状舌骨筋・肩甲舌骨筋をフル収縮させる
《これらの筋肉は、発声よりも嚥下の際に喉頭を引き下げる役目が大きいので、過剰な筋運動は発声効率を阻害する恐れがある》
●懸垂機構の筋群がすべて伸びきってしまう
《甲状軟骨および舌骨を吊り下げているため運動性としては最低になる》
●咽頭共鳴腔が縦に伸びて空間体積が小さくなる
《結局、響く空間を狭くし、求めていた「あけなさい」「開きなさい」とはかけ離れてしまう》

歌唱で喉を下げる行為を昔のスポーツで例えるなら、うさぎ跳びレベルですね。
過去には「足腰が強化される」「根性が鍛えられる」と、すべてのスポーツに取り入れられていました。
しかし、最近は行われていません。
ひざの関節を90度以上曲げて体重負荷をかけると、ひざの半月板や靱帯が壊れたり、ももの筋肉を痛めたり(主に大腿四頭筋の過伸長による筋および筋膜損傷)します。
また、考えられていたほど筋力強化にはならないことも判明したのです。
現在、うさぎ跳びを強要する教育者や運動指導者は皆無でしょう。
これと同じ・・・

声には夢があります。
だから、歌のレッスンは、イメージや感性だけで十分。
頭でっかちになるから喉の構造なんて知る必要は無い。
それはそれでOK。
イメージだけで、簡単に思い通り歌えるひとなら、何の問題もありません。
しかしながら、やはり声は喉頭医学と発声物理学に支配されている。
これを、おざなりにしては確かな向上は望めないでしょう。




追記1:舌奥を押し下げて共鳴空間を作る方法も十分に気をつけてください。前述のように、一時的な空間存在の確認や感得なら問題ありませんが、舌にかなりの力が入り、舌骨上筋群はもちろん喉頭全体の筋肉も硬くなって動きが無くなります。これでは、ひとの心を魅了する歌は不可能です。やり続け、癖になっている歌手を多く知っています。もう一度、見つめなおしてください。「何のために歌うのか?」答えは「声を解放して自由に表現するため」と「聴くひとに感動を差し上げるため」ではないでしょうか。

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追記2:「昔のひとがやっていたから…」の慣習にとらわれず、正しい真実を見極めてください。

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ひざをピンと伸ばしたまま高くジャンプできますか?
 





喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
 ボイスケアサロン
 會田茂樹|あいだしげき 

 
by aida-voice | 2016-05-25 00:13