幼稚園・保育園の先生へ


同じ量の声を使っていても幼稚園・保育園の先生は大変であることが判明しました。
幼稚園と高校の先生に、「普段、どのくらいの声で子供に教えたり話したりしていますか?」と聞いたことがあります。
そう、当サロンには学校の先生が多くお越しになっていますから。
症状は、難治の声帯結節、喉頭疲労による嗄声、ガラガラ声(耳鼻咽喉科で問題ないと言われたケース)、軽度の声帯萎縮が主ですね。
さて、その二人の声の音圧を計測しました。
実際に授業時間中のすべてを計ったものでなく、「このくらいの大きさ」と感じる自己申告。
最高(MAX)数値を3回求め、その平均を算出しました。
高校の先生:約85デシベル
幼稚園の先生:約97デシベル
おぉ、10デシベル以上高い!
そう、そのひとの感覚でしゃべってもらっても、こんなに違っていました。
仮説の域を出ませんが、これは『感情的』になるかどうかの差ではないかと考えます。
幼稚園・保育園の先生は「太郎君、ダメですよ!」「花子ちゃん、ほら早くしなさい!」など、声を張って指導しなければならない場面が多いことは想像に難くありません。
小児は簡単にききわけてくれません。
逆に、高校生には、それほど感情的な指導教育は必要ないでしょう。
落ち着いてキチンと話せば理解してもらえるからです。
このことから、いかに感情的に声を出さないようにするか?
方法があります。
それは、『演技』
「え・ん・ぎ・・・?」
はい、演技です。
喉と身体を脱力した状態から、演技力を駆使して喜怒哀楽の声を表現します。
そうです、役者になった感覚で、できるだけやわらかく、「たろうくん、だめですよ」「はなこちゃん、はやくしなさい」。
冷静な自分と演技して声を出している自分にわけてみてはいかがでしょう。
また、この表記文にも注目してください。
「太郎君、ダメですよ!」と「たろうくん、だめですよ」。
どちらが、やわらかく感じますか?
後者だと思いませんか?
発する言葉を『ひらがな』に置き換えてみましょう。
喉の力が抜けるはず。
感覚の問題に過ぎませんが、結構、効果的かも。
しかし、言葉のキレは良くしてくださいね。
怒っていることを相手に伝えなくては『怒』の意味がありませんから・・・
そう、演技、演技。
これで喉詰め発声、過緊張性発声、声帯結節などの器質的音声疾患から開放されるかもしれません。
是非、お試しください。
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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-07-31 17:04


声帯の表面は濡れていなければ、うまく振動しません。
だから声帯粘膜の保湿が重要。
ポイントは二つ。
内的要因と外的要因です。
内的要因には、血液循環が大切。
とくに、内喉頭へ送り込む上喉頭動脈が挙げられます。
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この血流が減少すると、乾燥しやすくなります。
次は外的要因。
これは外部からの加湿ですね。
一般的なのが水分補給や吸入器。
手軽なのは、もちろん水分補給ですよね。
そこで、より効率の良い水分補給できる天然水を探しました。
それが、箱根の深い井戸からくみ上げた『ボイスケアサロン声専用ウォーター』です。
日本や世界の水をガンガン飲み比べました。
実際に、いくつもの取水地まで足を運びました。
苦労を重ねた結果、作り上げた自信作です。
もちろん天然水ですから、水を飲むだけで声が良くなるものではありません。
声帯粘膜保湿の観点から、より適した水を選びだしたのです。
あなたもボイスケアサロン声専用ウォーターで瑞々しい声をGETしてください。
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by aida-voice | 2010-07-28 21:33

クラウスの声


スペインの至高のオペラ歌手(リリック・テノール)だったアルフレード・クラウス。
72歳で亡くなるまで魅惑的な高音を披露していました。
そのクラウスの喉の秘密に若干迫ります。
まずは映像と音声をチェック。
意外にも入手が容易でした。
彼の真骨頂は完璧とも言えるクリアハイピッチ。
声質の好き嫌いはあるでしょうが、ベルカントの観点からも、素晴らしい発声であることは間違いありませんね。
さっそく調査開始。
ある計測法を行います。
それは、発声三角
方法は次のように行います。
頭頚部矢状面に、上下歯間二等分点と茎状突起先端と舌骨最前部を結び、その面積を測定します。
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本来は、身体にマーキングして行います。
写真を用いる場合は、実測との比率計算をしてください。
過去の偉大な歌手の場合は、正確な数値がわからないため、見た目の大きさになり、かなり曖昧な結果になります。
さて、活躍している(いた)歌手は、おおむねその面積の値が大きいことが判明しました。
ただし、ごく稀に例外もあります。
それは舌骨形状と身体左右差の存在があるからです。
やはり、大まかな判断基準と思ってください。
したがって、詳しい数値をお伝えするのは控えます。
クラウスの特徴です。
①発声三角の面積が大きい
②上下歯間二等分点と茎状突起先端までの距離が長い
③舌骨が前方Positionにある
ここで特筆すべきは、②です。
つまり口腔共鳴の奥行きが深いことが予想できます。
きっとクラウスは、共鳴の空間率を十二分に使いこなし、突き抜ける美しい高音を出しているのでしょう。
声ってステキですね!




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會田茂樹(あいだしげき)




追記1:絵はドミンゴじゃありませんよ。UUMM・・・、やっぱ、クラウスには似ていないですかねぇぇぇ・・・(苦笑)



追記2:クラウスと同じように、上下歯間二等分点と茎状突起先端までの距離が長かったのは、マライア・キャリーでした。彼女の高音のすごさは、ボーカルスキルだけでなかったのですね。発声三角も、他の白人女性シンガーに比べ大きいのです。それにしても見事な喉と声です!




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by aida-voice | 2010-07-26 19:49


これまで多くの痙攣性発声障害(SD)に罹患する患者さまの喉に触れさせていただきました。
指先でわかることがたくさんあります。
最近のトピックを簡単に列記します。
①内喉頭筋の痙攣にもかかわらず、外喉頭筋(とくに甲状軟骨周辺筋群や肩甲舌骨筋)を強縮させている。
②喉頭の全体の位置が深い
③懸垂機構の筋群の動きが緩慢
④顎関節の影響を受けているケースがある
今回の報告でお伝えしなければならないのは、甲状軟骨を反転させて内喉頭付近に指を挿入し、痙攣(筋肉が強く縮む)する個所を特定できたことでしょう。
その手法です。
まず、準備が必要。
最初に、甲状軟骨の上角と下角を除いた体後端の二等分地点を水性マジックなどで記しておきます。
立位や座位では喉頭の位置が深いため、各種リハビリ機器で喉頭を弛緩させた後、顔があたる部分に穴が開いたベッドに腹臥位(うつ伏せ)に寝て行います。
または、首がフリーになるチェアベッドで、顔を真下に向くようセッティングして行っても良いと思います。
すると、甲状軟骨周辺筋がやわらかいことと甲状軟骨の自重によって反転が容易になります。
術者はベッドの下にもぐりこみます。
対面する格好で寝ても良いでしょう。
左手の母指示指で甲状軟骨両翼のエッジをつかみ、右にスライドさせながら時計方向に反転させます。
喉頭隆起が45度回旋したところで止め、母指を外します。
右示指の先端を、先に記した地点のやや上から滑らせるよう差し込みます。
やや上では曖昧すぎますね。
女性なら1~2㎜、男性なら2~3㎜が目安。
正しい位置が大切です。
その状態で苦手な言葉を発してもらいます。
示指の先端に、筋肉が硬く縮む瞬間を感知できます。
気をつける点があります。
甲状軟骨を反転しすぎると、発声が困難になったり各筋にテンションがかかって触診が難しくなったりしますのでご注意ください。
また、健常者で同じチェックをして、違いを知っておくのも重要です。
ほんの極小さな動きです。
大概は見逃すはず・・・
相当のトレーニングが必要。
初めてトライして成功する術者は皆無です。
日々喉頭を研究し、何千回も何万回も反転させて、やっと達成します。
血の滲むような努力が要ります。
話を戻し、右が終わったら左です。
きっと、左右差があることに驚くでしょう。
もう一点、大切な注意事項。
甲状軟骨反転時に反回神経麻痺を引き起こす可能性があります。
とくに深奥タイプの場合、危険度は高まります。
反転時の圧挫が原因です。
正しいテクニックの動画や写真もありますが、むやみやたらに真似しないよう掲載は控えます。
なお、この手技を行ったからと言って、痙攣性発声障害を完治させることはできません。
治療に関しては専門医にご相談ください。
2010年現在、痙攣性発声障害に対して有効な治療を行っている優秀な医師は、一色先生はもちろん、東京医科大学の渡嘉敷先生とクマダクリニックの熊田先生です。
お大事になさってください。



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



追記:当サロンでは痙攣性発声障害や音声振戦症、その他の機能性発声障害に対する直接的な施術は行っていません。喉頭環境を整え、声を出しやすくすることで、症状を乗り越えられるようアプローチをしています。喉の運動能力が高まると、語彙や体調によって痙攣する感覚の違いが感じられるようになってきます。イメージでしかありませんが、どのあたりがどのくらい硬くなる(痙攣する)かもわかってきます。左右差までも。ここまで達成すると、言葉は悪いのですが『痙攣をごまかす』ことができるように発声できます。こうなれば、自分も楽ですし、他人から聞き返されるストレスもなくなります。あるSD患者さんは、初音が詰まるため、その音を無声で強く詰まらせ、その後に弛緩する一瞬を利用して、きれいに発声できるようになりました・・・。この手法には、喉頭周辺筋の恒常的な柔軟性とセンスが必須!
以下の写真は声帯開閉筋のプッシュストレッチングの様子
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by aida-voice | 2010-07-25 17:37

呼吸法の真実


よく「腹式呼吸さえできれば歌はうまくなる!」と標語にも近い文言を耳にします。
はたして本当でしょうか?
まず、呼吸には腹式呼吸と胸式呼吸があります。
腹式呼吸は腹筋や横隔膜の運動によって呼吸すると考えられています。
胸式呼吸は胸郭の肋間筋によって呼吸すると考えられています。
実は・・・、腹式呼吸のとき肋間筋も多少は運動しているのです。
これは、「空気は肺に入る」と言う絶対的な事実があるからです。
息を吸って、肺を通り越し、横隔膜を突き抜け、腹腔に空気が入るひとはいません。
死んじゃいます。
「さあ、下腹に空気を入れて・・・」は、イメージとしてはOKですが、正確無比な表現ではありません。
お間違いなく。
次に、胸式呼吸。
実は・・・、胸式呼吸のときでも横隔膜は常に運動しているのです。
息を吸って息を吐いての『呼吸作用』は、基本的に横隔膜の役目だからです。
どのような呼吸法であれ、呼吸すれば横隔膜は必ず動いています。
ヒトにとって、それが唯一、肺の空気交換の手法だから。
このことから、腹式と胸式は複合的であると考えて良いでしょう。
それらの割合を変化させて最適な呼吸を見つけることをお薦めします。
実際、腹筋の運動性が乏しい方は腹式呼吸が苦手となり、肋椎関節の可動域が小さい方は胸郭が開きません。
つまり個人差も大きい。
この点をお忘れなく・・・
よって「腹式呼吸さえできれば歌はうまくなる!」でなく「正しい呼吸ができれば歌はうまくなる!」なら正解に近づきます。
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おぉ、意味あるのか? この絵!?


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胸郭と腹部のMRI写真




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by aida-voice | 2010-07-24 19:00


今回も輪状甲状筋。
シリーズの最終動画です。
『1オクターブで、輪状軟骨と甲状軟骨の間はどのくらい狭くなるのか?』
これまた興味をそそられる実験ですね。
それではご覧ください。(輪状軟骨を輪状甲状軟骨と言い間違えた点と、模型が見当たらないなど、お見苦しい点がございますことをお詫び申し上げます)





ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



追記1:この検証では、輪状甲状関節の屈曲を計りました。つまり垂部のヒンジ運動のみの計測。斜部によるスライド運動は加味していないことをご確認ください。1オクターブの2点間急激ピッチ変動は、ヒンジ運動の役目が大きいと考えられますからね。なお、ゆっくりとピッチをあげる発声を試みた場合は、、甲状軟骨下端と輪状軟骨上端の距離が広がります。しかし、その極小の動きを正確に測ることは難しい状況です・・・


追記2:よく「喉を触診する際の力加減は?」と問われます。筋肉などの軟部組織は個人差があるので何とも答えようがないのですが、あえて例えるなら、みずみずしい絹ごし豆腐の大きなかたまりを、崩さずに母指と示指で持ち上げるような力加減ですね。指先のピンポイントで、力を込めて力を抜く。こんな感じ・・・
参考までに写真を(笑)
横から見ると・・・
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下から見ると・・・
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少しも崩れないように持つのは結構難しいですよぉぉぉ
これぞ絶妙繊細なアクティブタッチ!!!




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by aida-voice | 2010-07-21 22:23


前回に引き続き、輪状甲状筋の特集。
桜田ヒロキ先生の協力の元、輪状甲状筋の筋硬度を測ってみました。
『1オクターブで、筋肉の硬さはどう変化するのか?』
興味ある実験です。
さあ、ご覧ください。






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by aida-voice | 2010-07-20 16:47


高音発声に欠かせない輪状甲状筋のアクティブタッチの様子を報告します。
方法は二つ。
皮膚の上から触れる方法(触診)と、直接筋肉に触れる方法(解剖実験)。
輪状甲状筋を語るには、机上の論理でなく、この二つを徹底的に研究実験しなければならないと考えます。
あなたは、輪状甲状筋がどうやって動いているのか、正確に知っていますか?
垂部と斜部は単独運動なのか補完運動なのか?
なぜ二葉なのか?
その二葉と筋膜の存在をどのように解釈するか?



①外皮
桜田ヒロキ先生の輪状甲状筋をチェックしました。





②摘出喉頭
何時間もかけて、輪状甲状筋の触診と、輪状甲状関節の動き具合の実験を行いました。(アメリカ合衆国メイヨークリニック喉頭機能外科教室での會田茂樹の実験)
サージカルグローブ(手術用ゴム手袋)をはめて、ははずしと、何枚も使ったため、左右の色が異なってしまいました。
衝撃的にならないよう色彩を白黒に変更し、絵に変更しました。
その静止絵を供覧します。
カラー動画もございます。
ご覧になりたい方は、当サロン施療内にお申し出ください。
きっと、人体の神秘に感動し、さらに深く理解できますよ。
解剖触診させていただき、本当に多くを学びました。
ご献体くださった方に心から感謝いたします・・・

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by aida-voice | 2010-07-19 19:14


こんな実験をしました。
口から約15センチ離れた場所で、サウンドレベルメーターを用いて音圧の違いを計測します。
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二種の測定を行いますが、共に同じように声を出していただきます。《検査協力:JOY君》

結果
◆通常会話声(喉頭に触れない) ⇒ MAX約81デシベル
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◆通常会話声+喉頭を引き出す  ⇒ MAX約94デシベル
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《写真協力:ボイスアドバイザーK氏》

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このことから・・・
『咽頭共鳴腔を活かすだけで音圧も上がる!』ことが判明。
咽頭共鳴腔が大きくなると、響きや音色が豊かになるだけでなく・・・
①小さな声でも良く通る
②マイク乗りが向上する
となります。
皆さんも、咽頭共鳴腔を広げて素晴らしい美声をGetしましょう。



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追記:計測条件や軟部組織の個人差によって、数値はひとそれぞれ異なることがわかっています。しかし、喉頭を引き出すことで、もれなく全員の音圧が上昇しました。また、喉頭の引き出しは、咽頭共鳴腔が存在する舌骨が主となります。舌骨後端に存在する中咽収縮筋は、前方への引き出しに対し脆弱ゆえ、十分注意してください。過度なアプローチは、喉頭周辺筋損傷を起こしてしまいますよ。



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by aida-voice | 2010-07-18 19:34

Small Voice View 2


ときどき、ごくありふれた声のトピックや、喉の四方山話(よもやまばなし)を掲載します。
できるだけ平易な言葉かつ短い文章で書きます。
また、わたしの思い、イメージ、検証されていない経験則などの話題も増えるでしょう。
したがって、ボイスアドバイザーや喉頭科学に詳しいひとは飛ばしても構いません。
名づけて「Small Voice View」(スモール ボイス ビュー)。
Viewは、景色・眺め、見解・考え方の意味です。
この記事によって、ちっちゃな発見があることをお祈りします。



第2回目は、高い音を出す仕組みをわかりやすくお伝えしましょう。
主に二つの方法があります。
一つは輪状甲状筋(りんじょうこうじょうきん)を活躍させる方法。
もう一つは声帯筋(せいたいきん)を固める方法。
ここで、主にと書いたのは、その他にも喉(のど)の奥の空間の形や大きさが関係するからです。
今回は、この空間の影響は除いてお話を進めます。
輪状甲状筋は、甲状軟骨(こうじょうなんこつ)と輪状軟骨(りんじょうなんこつ)をつないでいます。
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特徴は次のようです。
①左右二枚ずつ、計四枚ある。
②縦方向の垂部(すいぶ)と横方向の斜部(しゃぶ)にわけられる。
③この二つは動く方向が異なり、垂部は甲状軟骨と輪状軟骨を近づけるように動き、斜部は甲状軟骨と輪状軟骨をスライドさせるように動かす。
④この二つの動きによって、声帯を引き伸ばして高音を獲得する。
この輪状甲状筋を正しく使って高い音を発声すると、一般的には『透き通るようなきれいな高音』と高評価を得るものとなります。
皆さんが欲する高音でしょう。
次に、もう一つの声帯筋を固める方法です。
実は、声帯も筋肉と粘膜(ねんまく)からできています。
その声帯の筋肉をギュッと固めることで、高い音を出します。
硬くなるのでコントロールが難しくなることと、金属音になります。
また、表声と裏声がはっきりわかれ、声が引っくり返ることも多々あります。
好まれない高音でしょうか。
しかし、多くのひとは、この手法をメインで高い音を出しています。
この二つの違いはどこか?
それが判明してきました。
答えは『輪状甲状関節(りんじょうこうじょうかんせつ)を正しく使える環境が整っているかどうか』だったのです。
輪状甲状関節は甲状軟骨と輪状軟骨をつなぐ関節です。
両軟骨の後方に位置しています。
動き方もちょっと変わっています。
支点を中心とするヒンジ運動と、すべるように動くスライド運動。
そう、前述の輪状甲状筋の垂部がヒンジ運動、斜部がスライド運動に関与しています。
このような動きをする関節がもう一つあります。
それは顎関節(がくかんせつ)。
顎(あご)の関節です。
さて、正しく使える環境ですが、これは喉の柔軟性に依存します。
喉まわりが硬いと、輪状甲状関節が動かないのです!
たったこれだけ。(関節形成する骨および関節軟骨の変形不動、関節包硬化症などの病的な状態は除く)
歌を気持ち良く歌う、つまり高音も低音も、大きな声量もピアニシモの美声も、喉の柔軟性と運動性が絶対に必要なのです。
あなたも喉の環境を整え、ステキな歌を歌ってください。
下の絵は外皮から探った輪状甲状筋の正確な場所です。(協力:JOY君)
こんなところにあるんですよ!
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by aida-voice | 2010-07-17 09:10